これにはちょっと目を疑った。

 平昌オリンピックに北朝鮮が、金正恩の妹、金与正と美女軍団を送り込んだことについて、

〈北朝鮮が、殺人狂の金正恩氏が支配する、ならず者国家であることを考えれば大きな進展だ。正恩氏は楽しげに他国を核攻撃すると脅すような人物であり――〉

 金正恩を殺人狂と断定したこの一文が朝日新聞に載っていたのだ。

〈普通の国の良心的な使節だと思い込ませようと企てる北朝鮮のずうずうしさにあきれ果てたというような記事はあまりにも少なかった――〉

〈北朝鮮の強制収容所から放り出され、うちひしがれた両親のもとにまるで賞味期限の切れた肉の塊のように送り返された米国の大学生――〉

 金与正とイバンカについても、

〈この2人の若い女性はともに、並外れて醜悪な一族(と政府)に、美しく、快活な印象を持たせようとしている――〉

〈米国は、腐った時期のただ中にある。北朝鮮は、芯まで腐りきっている〉

 もちろん、自前の記事ではない。『ニューヨーク・タイムズ』にフランク・ブルーニが書いたコラムの抄訳転載。

 もっとも、こんなものを載せたことで批判されれば、「イヤ、NYタイムズのコラムです」と言い逃れは出来る。

 それにしてもあの朝日が、金正恩を「殺人狂」と決めつけたコラムを載せるとは!?

 そう言えば1月28日、朝日は唐突に日米開戦のきっかけとなった真珠湾攻撃に関して「真珠湾攻撃 米は察知? 孤立主義の米 日本から仕掛けさせる必要」というタイトルで大きな記事を掲載した。

 近年、研究者の間では常識となっている説だが、日本悪しかれ史観に取りつかれた朝日が、こういう記事を載せるとは、と高山正之さんも呆れていた。

 朝日も少しずつ、方向転換を図りつつあるのではないか。