『ワンピース』の総発行部数3億2086万6000部。

今、電車で新聞や雑誌を拡げている人はほとんど見ない。老いも若きも皆、熱心にスマホをいじっている。

先日もぼくが新聞(産経新聞ね)を拡げてガサゴソやっていたら、前の席に座っていた若い女性にニラまれてしまった。

スマホで何を見ているのか。さり気なく覗くと、たいていゲームをやっているか、マンガを見ているかだ。

長い間続く出版不況のなかでコミック誌が出版社を支えてきたのだが、今やコミック誌も完全にウェブに移りつつある。

2015年のデータで見ると――

紙のコミック誌販売部数3億4788万冊(前年比12・5%減)、売上1166億円(同11・2%減)。

電子コミック誌は売上20億円(前年比300%増)。

2015年だけで紙のコミック誌が週刊、月刊合わせて21誌も休刊しているのに電子コミック誌は300%、つまり3倍にもなっているわけだ。

マンガの単行本(コミックス)の方も、紙が2102億円(前年比6・8%減)、販売部数は4億250万冊(同8・6%減)と苦戦しているが、電子は1149億円で30・3%の増。

我が社は小学館の裏手にある。小学館のショウウインドウにこんな馬鹿でかいポスターが。高橋留美子2億冊突破、青山剛昌2億冊突破。

で、 コミックスの売れ行きをチェックしてみると、減っているとはいえ活字の雑誌の編集者をやっているのがイヤになる。

売れ行きトップは尾田栄一郎『ワンピース』で全83巻、1冊あたりの発行部数は415万部で、トータル3億2086万6000部。単一作者による最多発行部数作品としてギネス世界記録にも認定されている。

2位が『ゴルゴ13』で2億部。3位が『ドラゴンボール』1億5700万部。4位は先日、惜しまれつつ連載が終わった『こち亀』こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で1億5650万部。5位が『名探偵コナン』で1億4000万部。

5位までのうち3冊が集英社だ。

印税10%として、『ワンピース』の作者尾田栄一郎さんの収入は……。計算してみて下さい。