毎日新聞が今頃、青木理『日本会議の正体』を書評で取り上げる意図。

新聞の書評は、新刊を取り上げるのが普通だろう。

ところが、1月22日の毎日新聞書評欄が大きく取り上げたのが青木理さんの『日本会議の正体』。この本の発行は昨年7月8日。半年も前に出た本である。

もっか出版差止め問題で話題になっている菅野完さんの『日本会議の研究』に続いて出版されたもので、新聞や週刊誌でも散々取り上げられ、話題になった。

当時、なぜか日本会議の力が妙に過大評価され、やれ国会議員に281人とか、現在の安倍政権に17人とか、左側のメディアが喧しかった。

むろん、真面目に政治活動をしている団体で、憲法改正などでは安倍内閣と考え方が近いのは事実だろう。

神社本庁のバックアップや宗教団体の加入が多いので、何かイベントがあればたしかに動員力はある。そういう会合、圧倒的に年寄りが多いが。

しかし、ぼくは当初から言っているように、左側の日本会議批判はすべて過大評価。日本会議に国政を左右するほどの力があるわけではない。

国会議員が多いというのも、要は選挙対策で1票でも稼ぎたい議員たちがとり敢えず名を連ねているだけだ。

むろん中には生長の家の信者で熱心に活動している衛藤晟一氏などもいるが、数は多くない。

こんなことはもう数々論じられている。

それを半年も経って何を今更、取り上げるのか。

しかも、専門家でもないから、新しい視点、観点は何もない。

明らかに扶桑社の差し止め問題を意識しているのだろうが、それなら菅野完さんの本を取り上げるのが筋だろう。

その騒動には巻き込まれたくない。しかし日本会議の批判はしたい。その結果が、この書評なのではないか。

海部宣男という筆者は知らなかったが、国立天文台名誉教授だという。天文学者が政治を論じていけないわけではないが、毎日新聞の意図が透けて見える。

最も天文学者にとって半年なんて、一瞬にもならないのかも。