いったい野党、とくに民主党は何時間議論すればいいというのだろうか。

衆院平和安全法制特別委員会での安保関連法案の議論はすでに110時間を超えた。

安倍総理は11日、「決めるべき時には決める、ということだ」と述べたそうだが、ハナからまじめに安全保障の問題を論じようという姿勢に欠ける野党、とくに民主党の些末かつ、あげ足とりばかりの議論にいつまでもかかずり合っている必要はなかろう。

時間のムダだ。

安倍総理は「対案が出てきて(委員会の)議論は大変噛み合っていた」とも。

そうなのだ。議論が噛み合わないのは野党、とくに民主党がさっさと対案を出さなかったからなのだ。

安全保障に関する民主党内の意見がバラバラで党として対案が出せなかったからなのだ。

民主党がさっさと対案を出してさえいれば安倍総理の言ってるように、議論はもっと早く「噛み合って」中身も深まっていたに違いない。

今頃になって、しかも維新に相乗りするような形でしか対案を出せない民主党が、安全保障ということをマジメに考えているとはとても思えない。

それにしても、国会の委員会という制度、ぜひ改めてほしいことがある。

というのは、委員会、政党側(与野党とも)が一方的に質問し、政府側は答えるだけなのだ。

だから、野党側は些末なあげ足取りに走り、なんとか大臣の失言を引き出そうとするばっかり。辻元清美議員などその典型だ。

朝日を初めとする大新聞も、尻馬に乗って、いや、煽りに煽って書き立てる。大臣のクビが飛ぼうものなら大ハシャギ。安全保障の問題などそっちのけだ。

この委員会の制度を政府側も質問できるように、つまり党首討論のようにすればいいのだ。

そうすれば野党側、とくに民主党も、安全保障に対する自らの考えを出さざるを得ず、議論は深まるのではないか。

そうすれば野党、とくに民主党はもっと早く対案を出さざるを得なくなり、有権者も、与野党のどちらの案が、現在の状況にふさわしいかを判断しやすい。

政治は「よりまし」の選択なのだから。

結局、委員会が15日、遅くとも17日には衆院の採決が行われる見込みだが、きっと採決が終わったら反対運動も急速に萎んでいくに違いない。新聞の報道もパタッと止むだろう。

60年安保の時がそうだった。その後のPKO法案でも、秘密保護法でもそうだった。

60年安保の時、ぼくは高校生で、同級生たちが、授業をサボって国会前のデモに出かけて行くのを冷ややかな目で見ていた。

「あいつら、何もわかっちゃいないくせに」

余談だが、同級生の中にあの山口二矢の親友がいた。

そうなのだ、60年のあの時、国会前のデモに参加していた田原総一朗さんも、全学連の闘士だった西部邁さんでさえ、「あの時、安保条約なんか条文を読んだことさえなかった」と後年、告白している。

今、国会周辺で大騒ぎしている連中も、時が経てば「あの騒ぎは何だったのか」と思うに違いない。

安倍総理は粛々と採決をすればいいのだ。