20代が「結婚してもいいかな」と思える世帯年収をさぐる(2021年公開版)

↑ 結婚にもお金との相談が必要?(写真:ideyuu1244/イメージマート)

結婚のハードルの一つとして挙げられるのがお財布事情。いまどきの20代は世帯年収でどれほどの額面が確保できれば、結婚を考えるようになるだろうか。SMBCコンシューマーファイナンスが2021年1月に発表した調査「20代の金銭感覚についての意識調査2021」(※)の結果を基に確認する。

次に示すのは択一で答えてもらった「世帯年収がこれぐらいなら結婚を考えてもよい」とする額。棒グラフはそれぞれの回答値、折れ線グラフは累積回答値。後者はその額面なら結局どれだけの人が結婚をしようと考えるかというもので、例えば「300万円」と答えた人そのものは6.9%しかいないが、「世帯年収300万円を提示されれば結婚をしようと考える人」の総計は「300万円」回答者以外に「200万円」「年収問わず」も含まれるため、累計の23.4%となる。

↑ しようと思える世帯年収は(結婚、円)(2020年)
↑ しようと思える世帯年収は(結婚、円)(2020年)

具体的金額区分別回答値では500万円がもっとも多く、それに400万円、600万円、300万円が続く。この「300万円から600万円」の層で4割強。

一方累積回答値を見ると、900万円で69.5%とほぼ7割となっている。相手の存在を含め、結婚ができるか否かは他の条件も多分に絡んでくるのだが、世帯年収だけで勘案すれば、900万円が確保できれば約7割が結婚を検討するとのこと。他方、世帯年収がいくら上がっても結婚したいとは思わない人も2割強確認できる。

同様の調査は過去においても実施していることから、累積検討率を直近5年分に限り併記したのが次のグラフ。

↑ しようと思える世帯年収は(結婚、累積、円)
↑ しようと思える世帯年収は(結婚、累積、円)

「年収問わず」もあわせ結婚をしたいとの意欲は全体的に減少傾向。2018年では大きく増加する動きも見せたが、2019年では大きな減少を見せ、2018年の動きがイレギュラー的なものであることを感じさせるものとなった。

そして2020年では明らかな形での急降下状態に。新型コロナウイルスの流行とそれに伴う景況感の後退が、調査対象母集団となる20代の金銭面の観点におけるライフステージの更新意欲を大きくそいだ感は否めない。新型コロナウイルスの流行沈静化はもちろんだが、該当世代への各方面による積極的、具体的支援を強く願いたいところだ。

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※20代の金銭感覚についての意識調査2021

2020年11月6日から9日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由で20代男女に対して行われたもので、有効回答数は1000件。男女・20代前半と後半の区切りで均等割り当て。未婚者783人、既婚者217人。調査協力機関はネットエイジア。

今調査における「年収」とは特に設問中で定義がされていないため、世間一般に認識されている通り、手取り(所得)ではなくサラリーマンなどなら天引きされている税金や社会保険料を含めた金額を意味するものとする。また、世帯「主」年収ではなく、世帯年収であることに注意。回答者が所帯持ちだった場合、配偶者の収入も合わせてカウントされる。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。