ツイッターのアクセス動向をさぐる(2020年第2四半期版)
チャット形式のミニブログサービス「ツイッター」の2020年第2四半期における四半期決算短信が2020年7月23日に発表された。その公開資料からアクセス動向を確認する。
次に示すのは公開資料を基にしたツイッターのmDAU(monetizable Daily Active Users、公式サイトあるいはアプリケーションを通じて広告表示をした上でアクセスする、つまり収益に貢献する1日の利用者数)。これは以前公開されていたアクセスの指標値MAU(Monthly Active Users。月一以上の利用者数、月次アクティブユーザー数)に代わり公開対象となっている値。MAUの公開を止めてmDAUに差し替えたのは、単なる利用者数よりも収益に直接つながる利用者数の方が、株主には経営実情を把握しやすいとの考えによるものだろう。なおmDAUは2017年以降の値のみ公開されている。
四半期成長率がおとなしめに見えるのはあくまでも四半期のみでの成長だからに他ならない。年ベースでは10%内外の成長を示し、その幅も拡大の動きにある。広告収入がメインのツイッターにとって、これはよい傾向に違いない。
さらにここ数四半期ではmDAUの成長ぶりも加速する動きを示している。これは多分に新型コロナウイルスの流行に伴う巣ごもり傾向や関連情報のやり取り増加が影響しているのだろう。また、広告表示をした上でのページ表示数の水増し的な仕様の変更も影響している可能性は否定しない。
直近の2020年第2四半期におけるmDAUは1.86億人。毎日ツイッターに1.86億人もの人が広告を表示した上でアクセスしている計算になる。そして年成長率は33.8%に達している。
決算短信の中でツイッター社のCEO(最高経営責任者)のJack Dorsey氏は「ツイッターの実績はmDAUの値となって表れている。1億8600万人・年成長率33.8%という値はmDAUの計測開始以来最高値を示している」「先日生じたセキュリティ問題については、ソーシャルハッキングへの対応力アップのための多様な措置を採るとともに、捜査機関への協力を進めている。自分達の責任の重大性を理解した上で、あらゆる対処措置を採り、利害関係者の信頼を得ることに尽力する」と述べている。
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