携帯電話の普及率の現状をさぐる(2020年公開版)

↑ 今や携帯電話は日常生活では欠かせない存在に。(写真:アフロ)

持ち運びが容易な電話として普及し、インターネットへのアクセス機能の実装で飛躍的な進化を遂げ、今や日常生活では欠かせない存在となった携帯電話。その携帯電話の世帯ベースでの普及率の実情を、内閣府の消費動向調査(※)の結果から確認する。

まずは全般的な世帯普及率(調査質問票では「あなたの世帯で持っている耐久消費財などの数量を記入してください」とあり、保有率をも意味する)。単身世帯はスマートフォン64.1%、従来型携帯電話27.2%。二人以上世帯はスマートフォン84.4%、従来型携帯電話36.9%。案外単身世帯のスマートフォン普及率が低いように思えるが、これは高齢層まで勘案対象のため。

↑ スマートフォン普及率(世帯主男女別)(2020年)
↑ スマートフォン普及率(世帯主男女別)(2020年)
↑ 従来型携帯電話普及率(世帯主男女別)(2020年)
↑ 従来型携帯電話普及率(世帯主男女別)(2020年)

スマートフォンでは単身世帯は男性、二人以上世帯では女性の方が普及率は高い。ところが従来型携帯電話では単身世帯は女性、二人以上世帯は男性の方が普及率が高い結果が出ている。世帯ベースの話ではあるが、二人以上世帯では過半数どころか8割台がスマートフォン持ちで、従来型携帯電話の普及率を超える状況が確認できる。そして単身世帯でも男女ともにスマートフォンの方が普及率は高い。

続いて「保有世帯あたりの」平均保有台数。「保有の有無を問わず全世帯に対する保有台数」ではないので注意が必要。保有実態を把握するには、この値の方が理解しやすい。

↑ スマートフォン保有世帯あたり平均保有台数(世帯主男女別、台)(2020年)
↑ スマートフォン保有世帯あたり平均保有台数(世帯主男女別、台)(2020年)
↑ 従来型携帯電話保有世帯あたり平均保有台数(世帯主男女別、台)(2020年)
↑ 従来型携帯電話保有世帯あたり平均保有台数(世帯主男女別、台)(2020年)

単身世帯はスマートフォンも従来型携帯電話もほぼ1台。本人自身しか世帯におらず、同居人がいないのだからカウントすることも無い。

一方、二人以上世帯ではそれぞれの機種毎に1台強から2台強ほどの保有状況にある。回答者(多くは世帯主)に加えて配偶者、さらには子供の保有もあるため、その分がカウントされる事例が多い。当然、本人などが複数台保有の場合もあるだろう(今件が回答者個人のみの普及率ではなく、回答者が所属する世帯の世帯普及率であることに注意)。

携帯電話は従来型携帯電話からスマートフォンへのシフトが進んでいる。しかし単純な通話やシンプルなインターネットアクセス機能で十分とする使い方、需要(コストパフォーマンス的な意味合いも含め)ならば、従来型携帯電話は今なおベストな端末に違いない。また子供の防犯用携帯電話としても、従来型携帯電話は重宝されている。

今後もスマートフォンへのシフトは進み、普及率も年々底上げされていく。一方で従来型携帯電話の普及率は漸減を示すことになるが、一定数は維持されるに違いない。

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※内閣府の消費動向調査

今後の暮らし向きの見通しなどについての消費者の意識や各種サービスなどへの支出予定、主要耐久消費財などの保有状況を把握することで、景気動向判断の基礎資料を得ることを目的としている調査。調査世帯は、二人以上の世帯、単身世帯毎に三段抽出(市町村・調査単位区・世帯)により選ばれた8400世帯。調査時期は毎月1回で、調査時点は毎月15日。毎月10日前後に調査対象世帯に調査票が届くよう郵送し、毎月20日頃までに届いた調査票を集計する。

毎月調査を実施しているが年1回、3月分において、他の月よりは細部にわたる内容を調査している。その中の項目の一つ「主要耐久消費財の普及・保有状況」を今件精査では用いている。これは「回答者の世帯において対象品目を回答時点(直近分の場合は2020年3月末時点)で持っているか否か」「持っている場合は保有数量はどれほどか」を尋ねた結果。具体的な利用状況は尋ねていない。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。