「たばこ止めたいですか」喫煙者の心境をさぐる(2020年公開版)

↑ 喫煙者の中には禁煙をしたい人もいる。その実情は?(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

喫煙者には心置きなく吸い続けたい愛煙者以外に、喫煙本数を減らしたい減煙希望者、喫煙そのものを止めたい禁煙希望者もいる。その実情を厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(※)の公開データから確認する。

今調査の直近分となる2018年分においては、男性で29.0%、女性で8.1%が習慣的に喫煙をしている(たばこを「毎日吸っている」または「時々吸う日がある」と回答している。習慣的喫煙者)との結果が出ている。

↑ 現在習慣的に喫煙している人の割合(男女別・年齢階層別)(2018年)
↑ 現在習慣的に喫煙している人の割合(男女別・年齢階層別)(2018年)

そこでこれらの人に、禁煙あるいは減煙の意思があるか否かについて、やめたい・本数を減らしたい・やめたくない・分からないのうち択一で答えてもらった結果が次のグラフ。男性では58.6%、女性では63.7%が禁煙あるいは減煙を望んでいる。

↑ 喫煙を止めたいと思うか(男性、毎日・時々喫煙者限定、年齢階層別)(2018年)
↑ 喫煙を止めたいと思うか(男性、毎日・時々喫煙者限定、年齢階層別)(2018年)
↑ 喫煙を止めたいと思うか(女性、毎日・時々喫煙者限定、年齢階層別)(2018年)
↑ 喫煙を止めたいと思うか(女性、毎日・時々喫煙者限定、年齢階層別)(2018年)

元々習慣的喫煙者は男性の方が人数・比率ともに大きいため、男性全体・女性全体と比較すれば男性の方が禁煙・減煙希望者の「人数」も多くなるが、少なくとも習慣的喫煙者に限って割合を確認すると、女性の方が禁煙・減煙合わせた希望者だけでなく、禁煙希望者に限ってもおおよそ割合は上となる。

男性はおおよそ年が上になるほど禁煙・減煙合わせた希望者の割合は増えていくが、女性では法則性の類は見られない。これは対象者数が少ないことによる統計上のぶれが一因。例えば女性で70歳以上の習慣的喫煙者は32人しかいない。

今調査では「以前は喫煙していたが1か月以上吸っていない人(禁煙中者)」の割合も確認できる。これは全体に占める値で、現在喫煙者に対する比率では無い。また喫煙を止めた理由も問われていない。次に示すのは各属性に占める禁煙中者の割合と、禁煙中者の人数が習慣的喫煙者の人数の何%に当たるかを算出したもの。おおよそではあるが、どれぐらいの人が喫煙から禁煙にシフトしたかを知ることができる。例えば男性20代で「禁煙中者率」は2.8%とあるので、男性20代全員のうち2.8%は現在禁煙中であることを意味する。

↑ 禁煙中の人の割合と、禁煙中者数と習慣的喫煙者人数の関係(2018年)
↑ 禁煙中の人の割合と、禁煙中者数と習慣的喫煙者人数の関係(2018年)

男性は元々喫煙者率も高いことから、禁煙している人の割合も高い。しかし男性はほぼ年齢とともに禁煙者率も、「禁煙中人数÷習慣的喫煙者人数」の値も増加していくのに対し、女性は法則性のようなものを見出しにくい状況となっている(禁煙者「数」そのものが少なく、統計的にぶれが生じやすいのが主要因だが)。男性は年齢に連れて禁煙に走る人が増えるものの、女性は年齢とはあまり関係が無いようだ。

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※国民健康・栄養調査

健康増進法に基づき、国民の身体の状況、栄養素など摂取量および生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的とした調査。2018年調査分における調査時期は2018年11月中、調査実施世帯数は3268世帯で、調査方法は調査票方式。

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