日本の12月におけるケーキへの支出傾向をさぐる(2019年公開版)

↑ クリスマスと言えばケーキが花形。(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

世帯あたりの支出額は鳥取県がトップ

12月になると街中を彩り甘い香りを覚えさせるクリスマス向けのケーキ達。12月におけるケーキへの支出傾向は日本の地域別で見るとどのような状況なのだろうか。総務省統計局の「家計調査」のデータから検証する。

今件で確認するのはクリスマスで花形的なポジションを持つケーキ。「家計調査」では該当する品目分類として「ケーキ」そのものが確認できる。その項目が指す具体的内容は説明によると次の通り。

●ケーキ

原則として、小麦粉をスポンジ状、タルト状に焼きあげ、それに生クリーム、果物などを飾ったもの。

 〇ショートケーキ、モンブラン、チーズケーキ、サバラン

 ×バームクーヘン、パウンドケーキ、アップルパイ→「他の洋菓子」

バームクーヘンなどもクリスマスケーキとして用いられる場合があるかもしれないが、「他の洋菓子」にはエクレアやシュークリーム、ババロア、スイートポテト、ムースなど多様な洋菓子が該当するため、クリスマス向けのケーキの傾向を推し量るのには適していない。クリスマス用としてクッキーなどの洋菓子が用いられることもあるが、そもそもケーキでは無いので除外する。

対象となるデータは月次の値が取得できる二人以上世帯に関して、12月分としては直近となる2018年12月分の、品目分類における1世帯あたり品目別支出額。たまたま12月に誕生日があるなどでケーキを購入する場合も想定れるが、12月におけるケーキの購入は多分にクリスマス用と見なしても問題はあるまい。

なお今件はあくまでも「世帯あたりの」支出額であることに注意。その地域全体の支出額となれば、人口の大小が多分に影響を与えるので、東京都がトップになるのは容易に想像ができる。要は各地域における生活単位(=世帯)で、12月におけるケーキの支出傾向にどのような違いがあるかを見ていく次第。また、二人以上世帯のみの傾向で、単身世帯の支出は勘案されていない。

世帯単位での支出額としては鳥取県がトップとなった。

↑ 世帯あたりのケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、月間、都道府県別、円)(2018年12月)
↑ 世帯あたりのケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、月間、都道府県別、円)(2018年12月)
↑ 世帯あたりのケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、上位陣、月間、都道府県別、円)(2018年12月)
↑ 世帯あたりのケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、上位陣、月間、都道府県別、円)(2018年12月)

トップの鳥取県では二人以上世帯限定だが2018年12月に2218円をケーキに費やしている。次いで埼玉県の2086円、秋田県の1989円、高知県の1946円が続く。地域的傾向の類は見出し難いが、少数の地域の額が突出しているように見える。また、どちらかといえば南北地域で高め、中部の地域で低めのように見えなくもないが、傾向付けにはやや無理がある。

一人あたりの金額を算出

家計調査では残念ながら「ケーキ」に関して、購入数量や平均価格の調査は行われていない。商品種類別の差異が大きいのが理由だろう。よって「購入したケーキの数(総重量)」の精査は不可能。もっとも、ケーキの購入数を算出して何か意味があるのかと言えば、何の意味もないのが実情。

そこで見方を変え、「世帯単位の支出額」ではなく「世帯構成員一人あたりの支出額」を算出する。これは各地域の平均世帯構成人数を用いることで容易に算出可能。無論世帯構成員には老若男女すべてが含まれるため、単純に割り算をしたのでは世帯構成によるぶれが生じる可能性もあるが、今件はあくまでも指標を求めるのが目的のため、目をつぶることにする。

↑ ケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、一人あたり、月間、都道府県別、円)(2018年12月)
↑ ケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、一人あたり、月間、都道府県別、円)(2018年12月)
↑ ケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、一人あたり、上位陣、月間、都道府県別、円)(2018年12月)
↑ ケーキ支出額(二人以上世帯、品目分類、一人あたり、上位陣、月間、都道府県別、円)(2018年12月)

上位陣の顔ぶれに大きな変化は無いが、順位については平均世帯構成人数の差異が大きく影響する形となり、世帯単位ではトップだった鳥取県は第3位に後退。秋田県がトップにつくことになった。次いで埼玉県、鳥取県、高知県、神奈川県、青森県。

一方で一人あたりで計算しても、地域別の傾向は確認できなかった。世帯全体同様、中部での支出額がやや低めかな、という程度。あとは特定地域でクリスマスケーキの支出額が突出する動きが出ているのも同じ。

今件はあくまでも二人以上世帯に限定した2018年12月のケーキ支出額で、多分にクリスマス向けのケーキとしての支出額ではあるのだろうが、単身世帯は考慮されていない。高齢者の単身世帯がクリスマスケーキを購入する機会はあまりないだろうが、若年層なら十分考えられるだけに、社会全体の消費傾向を見極めるのには、物足りない感はある。

それでもなお、クリスマス向けケーキの消費傾向はこのようなものだという把握をするのには、十分な結果には違いない。

■関連記事:

ロールケーキの効用か?「スイーツがおいしいと思うコンビニは?」ランキング

チョコレートが一番買われているのはどの地域か、その実情をさぐる(2019年時点最新版)

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。