学生・生徒のソーシャルメディア利用状況をさぐる(2019年公開版)

↑ スマートフォンを使ってソーシャルメディア。どこでも見られる状況。(写真:アフロ)

学生・生徒のLINE利用率は9割近く、Twitterは7割強

10~20代の若年層ではソーシャルメディアの利用率が高いことはよく知られている。一方で昨今では学生などにおける、いわゆる「炎上」がソーシャルメディアで増加しているのも事実。そこで今回は総務省が2019年9月に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表した「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(※)の公開値を基に、学生や生徒におけるソーシャルメディアの利用状況について確認する。

最初に示すのは、コミュニケーション系のソーシャルメディアについて、各サービスの利用をどの種類の端末から行っているかに関する回答値。

↑ ソーシャルメディアの利用状況(コミュニケーション系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル・端末種類問わず)(2018年)
↑ ソーシャルメディアの利用状況(コミュニケーション系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル・端末種類問わず)(2018年)
↑ ソーシャルメディアの利用状況(コミュニケーション系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル別)(2018年)
↑ ソーシャルメディアの利用状況(コミュニケーション系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル別)(2018年)

学生などに限ればLINEが9割強の利用率でトップ、次いでTwitterが7割強、Facebookは2割台。mixiは2.8%でしかない。

端末種類別利用率だが、パソコンは高い値でもLINEとTwitterの数%でしかない。携帯電話(多分にスマートフォン)経由の利用が圧倒的に多い。また利用スタイルもサービスにより大きく異なり、Twitterは2倍近く閲覧の人の方が多い。

また全般的に携帯電話経由の閲覧利用者が多いのも特徴の一つ。スマートフォンがあればおおよそのサービスにはアクセス可能である、むしろそちらに主軸を置いているサービスも多々あることから、わざわざパソコンを使うまでもなく、またパソコンに(プライベートで)触れる機会が無い人も多数いるのだから、当然だろう。ましてや学生・生徒となれば、自分自身のパソコンを持っている人は大人と比べればごく少数になる。家族全体の保有、あるいは保護者のを借り受ける形で利用しているパソコンで、個人的内容のやりとりが多いソーシャルメディアの利用は、気が引けてしまうに違いない。

動画や画像の共有サービスは?

続いて動画や画像の共有サービス、具体的にはYouTube、Instagram、ニコニコ動画、TikTok、Snapchatを同じく学生・生徒に限り、その動向を確認していく。

↑ ソーシャルメディアの利用状況(動画・写真系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル・端末種類問わず)(2018年)
↑ ソーシャルメディアの利用状況(動画・写真系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル・端末種類問わず)(2018年)
↑ ソーシャルメディアの利用状況(動画・写真系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル別)(2018年)
↑ ソーシャルメディアの利用状況(動画・写真系、複数回答、学生・生徒、利用スタイル別)(2018年)

YouTubeは9割強、Instagramは6割近く、ニコニコ動画やTikTokは3割台、そしてSnapchatは6.1%が利用している。端末などの利用状況を見ると、いずれのサービスでも携帯電話経由の閲覧利用率が高く、パソコン経由はそれ以下の値を示している。特にYouTubeでは9割近くが携帯電話経由で閲覧していると答えている。これだけ大勢の利用者がいれば、いわゆるユーチューバーが学生諸氏に受け入れられるのも理解はできるのもうなずける。

投稿動向はといえば、YouTubeでは携帯電話経由の方が3倍強も多いが、ニコニコ動画はパソコン経由が携帯電話経由に肉薄している(1.6倍程度)。Instagramはそのサービスの特性上、携帯電話経由による投稿率が非常に高く、全体の1/3割強の人が投稿している。

大学生ともなれば自らのアルバイト代から本体代や通信料をねん出する場合が多々あるが、高校生まではおおよそ保護者から本体代・通信料を出してもらうことになるため、中学生の時点では家庭での負担をかんがみ、スマートフォンを利用できない・させてもらえない場合が多い。今後もスマートフォンの普及は進み、各種調査結果でも高校生は9割を超えている一方で、中学生でも少しずつ普及率は上昇しているが、高校生のような値を示すのは難しい。

学生における各種ソーシャルメディアや動画共有サイトの動向の視点で見ると、今後も各サービスに対する魅力が変わらなければ、利用可能端末の利用率が上昇する以上、携帯電話経由での利用は漸増する。しかしそのスピードはこれまでと比べれば緩やかなものとなるに違いない。

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※平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

2019年2月23日から3月1日にかけて、全国125地点をランダムロケーションクォーターサンプリング(調査地点を無作為に抽出、地点ごとにサンプル数を割り当て、該当地域で調査対象者を抽出する方法)によって抽出し、訪問留置調査方式により、13~69歳を対象とする1500サンプルを対象としたもの。アンケート調査と日記式調査を同時並行で実施し、後者は平日2日・休日1日で行われている。よってグラフの表記上は「10代」だが、厳密には13~19歳を意味する。

なお今調査は例年11~12月にかけて行われるが、直近分は翌年の2~3月となっている。グラフや本文上の表記や考察は、報告書に準ずる形で2018年と表記する。また調査のタイミングにより一部調査結果においてイレギュラー的な動きが生じているが、報告書では「調査時期の違いによる影響や単年の一時的な傾向である可能性も否定できず、継続的な傾向の把握については今後の調査などの結果も踏まえる必要がある」と但し書きをしている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロで無いプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。