外飲みか家のみか飲酒はダメか…会社員の「仕事後の一杯」の実情をさぐる(2019年版)

↑ 仕事帰りに居酒屋で一杯。楽しいひとときではあるが(写真:アフロ)

男性会社員の家飲みは4割強

会社員にとって昼食時間とともに数少ない憩いの時間が「居酒屋などでの飲み」。ちょっとした料理の味を楽しみながら、日頃の疲れをお酒でいやす、息抜きとして多くの人が堪能している。一方、最近ではお酒や料理を自宅で用意し、居酒屋的な気分を自宅で味わう「家飲み」も注目されるようになった。今回は新生銀行の定点観測的調査報告書「サラリーマンのお小遣い調査」(※)の最新版をもとに、経験している人は多いものの、全体的な状況は把握しにくい、会社員の飲み事情を確認する。

まずは仕事が終わった後の息抜き、娯楽としてのお酒の飲み傾向について。居酒屋などでの外飲みをするか、外飲みはしないが家飲みをするか、そもそもお酒は飲まないか、この3つの選択肢から1つを選んでもらっている(実際には外飲み・家飲みの双方のパターンの人もいるだろうが、その場合は多い方を選んでもらっているとの認識でよいだろう)。全体としては男性は4割近くが外飲み・1/3強が家飲み・2割強がお酒を飲まない、女性は1/3強が外飲み、3割強が家飲み、1/3強がお酒を飲まないとの結果に落ち着いた。

↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、男性)(2019年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、男性)(2019年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、女性)(2019年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、女性)(2019年)

男性は年齢階層別では大きな差異は無く、傾向の類も見受けられない。やや強引だが、若年層ほどお酒を飲まない人が多いというぐらいか。若年層の酒離れ的な言い回しも聞かれるが、今件調査の限りではそれらしい動きが確認できる次第。

女性は若年層ほど外飲みが多くなる傾向がある。同時に年が上になるに連れて家飲みが増えてくる。外飲みが年上ほど減るのは金銭的問題に加え、未既婚の違いが影響しているものと考えられる。会社員であっても既婚の女性が外飲みをすることに、懸念を示す配偶者も少なからずいるのだろう。一方で女性は男性とは逆に、年が上になるとお酒を飲まない人が増える傾向が見受けられる。

外飲みの回数と金額と

今調査では外飲みをしている人に限り、その回数の集計も行っている。実際に外飲みをしている人には自分との差異をチェックし、多いか少ないか、比較のための参考値となるだろう。

↑ 仕事が終わった後に1か月平均で何回ぐらい外でお酒を飲みに行くか(外に飲みに行く人限定、男女別、回)(2019年)
↑ 仕事が終わった後に1か月平均で何回ぐらい外でお酒を飲みに行くか(外に飲みに行く人限定、男女別、回)(2019年)

男性は20代では多いものの30代で減少、そしてそれ以降は年を重ねるに連れて回数が増えていく。女性は年が上になるに連れて回数が減っていく。女性が年とともに回数が減るのは、上でも触れているが既婚者の外飲みを配偶者が嫌うからだろうか。

飲み代に関しては外飲みは男性は20代で高め、30代で大きく落ちてそれ以降は年とともに増加、家飲みは20代がもっとも低く、30代が一番高く、40代以降はやや落ちる。女性は外飲みでは50代がもっとも高く、家飲みは30代が高め。

↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(男性、円)(2019年)
↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(男性、円)(2019年)
↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(女性、円)(2019年)
↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(女性、円)(2019年)

家飲みでは相手とのやりとりや気兼ねなどを考えず、純粋に自分の好みで料理や酒を選べること、安上がりでお気軽に楽しむのを一義的にしていることから、年齢階層別の金額における法則性が見出しにくいものと考えられる。

年齢階層で差異はあるが、男女を問わず家飲みは外飲みのおおよそ半分で済むことになる。居酒屋などの料理、雰囲気を楽しみたいのなら話は別だが、純粋にお酒や小料理を堪能し、一息つきたいだけなら、家飲みを選択する人が増えるのも道理ではある。単身者でもコンビニでお酒のつまみは自在に選ぶこともできる、便利な時代となっているのも、家飲みを後押ししているのだろう。

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※サラリーマンのお小遣い調査

直近年分となる2019年分は2019年4月5日から8日にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2717人。男女会社員(正社員・契約社員・派遣社員)に加え、男女パート・アルバイト就業者も含む。公開資料では多くを占める会社員は男性1252人・女性841人。年齢階層別構成比は20代から50代まで10歳区切りでほぼ均等割り当て(実社員数をもとにしたウェイトバックはかけられていないので、全体値では社会の実情と比べて偏りを示している場合がある)。未婚・既婚比は男性が40.3対59.7、女性は60.3対39.7。今調査は1979年からほぼ定点観測的に行われているが、毎年同じ人物を調査しているわけでは無いことに注意。

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