50年前の商品の価格は今と比べてどれぐらいの違いがあるのだろうか(2019年公開版)

↑ 半世紀で物価はどれほど変化したのか。身近な商品で比較する。(写真:アフロ)

時の流れとともに商品の流行りは移り変わり、需要は変化する。原材料費をはじめとした生産コスト、さらには物流の仕組みも変化し、それも商品価格に大きな影響を与える。それでは具体的に、生活に身近な物品の価格はどれほどの変動を見せているのだろうか。区切りのよい半世紀、つまり50年前と現在の価格を比較する。

検証するデータは総務省統計局における「小売物価統計調査」。年次分としては2018年が最新値となるので、比較対象となる50年前の値は、1968年(昭和43年)のものを用いる。調査品目は東京都区部小売価格(今調査では全国統一価格商品以外のものは全国平均の値は算出されていない)。

品目は比較的メジャーなもの、身近にあるものを独自に選択。さらに一部品目は1968年時点ではまだ計測対象として取り上げられていないものもあるため、それについては値が存在しうる最古のものを選んでいる。

一部品目は50年前と2018年で、主要流通商品の形状・分量が異なるため、単純比較が難しいものがある。例えばトイレットペーパーは直近値では12ロール1パックの価格だが、比較対象となる年では4個入りのものを計測対象としていた。この場合は単純計算で直近データの値を1/3(=4/12)にし、その上で価格を比較している。

↑ 主要商品の50年間における価格変移(上昇倍率、東京都区部)(1968年から2018年)
↑ 主要商品の50年間における価格変移(上昇倍率、東京都区部)(1968年から2018年)

あくまでも東京都内での計測値を元にしていること、時代の変遷とともに対象商品が微妙に変化していることもあり、郵便料(はがき)などごく一部を除けば参考値程度の精度。しかしながら商品価格の推移がそれなりに把握できる。

いわゆる「物価の優等生」と言われている鶏卵はその名に恥じぬように、額面価格はこの50年でさほど変わっていない。またトイレットペーパーに至っては、逆に実質的な価格は下がっている。ほぼ同額のバナナについては「価値観が随分と変わった」と再確認できる高齢者もいるに違いない。一方でねぎなどのように7倍以上の価格上昇を示しているものもある(無論半世紀前と品質が同じわけでは無い)。

抽出した商品の中でもっとも価格上昇がみられるのは郵便料(はがき)の8.86倍。1968年時点は7円、2018年時点では62円となっている。

ちなみに2018年時点では50年前の1968年と比較して、消費者物価指数は約3.8倍に上昇している。対象商品の基準の変化を考慮すれば、3倍から6倍台の領域に収まっていれば、大体消費者物価指数に沿った価格上昇をしていると見てよいだろう。

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