9歳以下の子供達はインターネットで何をしているのか、その実情を年齢階層別にさぐる(2019年公開版)

↑ 子供達はインターネットを使って何をしているのか。(写真:アフロ)

インターネットは多様な価値観の世界へ瞬時に足を踏み込める、魔法の杖のような存在。それを用いて幼い子供達は何をしているのだろうか、実情を内閣府が2019年5月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査報告書」(※)の内容から、子供達の年齢階層別に確認する。

最初に示すのは何らかの機種でインターネットを利用している人に対し、そのインターネットの操作で何をしているかを複数回答で尋ねた結果。もっとも多くの人がしているのは動画視聴で85.3%に達している。なおグラフの横軸の項目は元資料の並びのままにしている。

↑ インターネットで何をしているか(9歳以下、インターネット利用者限定、複数回答)(2018年)
↑ インターネットで何をしているか(9歳以下、インターネット利用者限定、複数回答)(2018年)

具体的にどのような動画なのか、視聴頻度や時間はどれほどなのかまでは問われていないが、「(普段は)インターネットで何をしている?」との質問に「動画を観ている」と答えられる程度には視聴していることに違いはない。次いで多いのはゲームで60.0%。エンタメ目的の利用が多分となっている。

この実情を該当者の年齢階層別に確認したのが次のグラフ。機種別と合わせ細分化するのがベストなのだが、区分が細かく回答者数が少なすぎ、統計的に大きなぶれが生じるので、いずれかの機種でインターネットを利用している人限定に留めた。

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↑ インターネットで何をしているか(9歳以下、インターネット利用者限定、複数回答、年齢階層別)(2018年)
↑ インターネットで何をしているか(9歳以下、インターネット利用者限定、複数回答、年齢階層別)(2018年)

コミュニケーションや情報検索、ゲームがおおよそ歳を重ねるに連れて利用率が高まる一方で、勉強・学習は4歳までは増加するがそれ以降はほぼ横ばいに。

他方、動画は興味深いことに低年齢ほど高く、年が上になるに連れて値を落としていく。動画視聴は多分に、子供が自分で対象動画を検索するのではなく、保護者が再生させて閲覧させるだけのような、テレビと同様の利用が行われているのかもしれない。子供自身が能動的に楽しめるコミュニケーションやゲームの利用率が高まるのとともに、動画視聴への注力が減っていくというところだろうか。

もっともこれはインターネットを利用している人に限定した値。インターネットの利用率は年齢とともに上昇するため、年齢階層別の全体比を算出すると、何らかの端末でインターネットを用いて動画視聴をしている子供の割合はおおよそ年齢とともに増加することになる。

↑ インターネットによる動画視聴率(9歳以下、各年齢階層全体比、年齢階層別)(2018年)
↑ インターネットによる動画視聴率(9歳以下、各年齢階層全体比、年齢階層別)(2018年)

「9歳以下の子供のうち大体3人に1人がインターネットで動画を観ている時代」と表現すると、色々と思うところがある人もいるのではないだろうか。

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※青少年のインターネット利用環境実態調査報告書

今件は「青少年のインターネット利用環境実態調査報告書」内の「低年齢層のインターネットに関する利用実情」の報告部分が該当する。同調査は2018年11月1日時点で日本全国の0歳から9歳の子供を持つ保護者を対象に、同年11月8日から12月9日にかけて行われたもので、保護者による子供の実情などを問う形となっている。調査標本数は3000人、有効回答数は2274人。調査方法は原則調査員による訪問配布・訪問回収法だが、訪問時間などの調整ができない場合に限り、ウェブ調査法や郵送回収法が併用されている(それぞれ4人、41人が該当)。標本抽出方法は層化二段無作為抽出法。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロで無いプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。