3人までの世帯はもうすぐ8割…構成人数別世帯数の推移をさぐる

↑ 少子化による少人数世帯化も進む中、子供二人の世帯も少数派になりつつある。(ペイレスイメージズ/アフロ)

・4人世帯は1970年後半までは増加していたものの、それ以降は緩やかな減少。

・5人世帯は1960年後半以降はほぼ横ばいで、1990年以降は漸減状態。6人以上世帯は1971年以降漸減状態。

・2017年においては1人世帯だけで全世帯のうち27.0%、2人世帯で31.5%。3人までの世帯では77.8%。

少子化、単身世帯の増加など、世帯構成人数の減少が指摘され、かつてのような大人数家族は少数派となりつつある。その実情を厚労省の国民生活基礎調査(※)の結果から確認する。

まずは純粋な世帯構成人数別の世帯数推移。世帯構成人数そのものが減少しているため、1966年から1970年は8人以上の世帯を一括して8人世帯に、1971年以降は6人以上の世帯を一括して6人世帯としている。それぞれの年で該当世帯が多少跳ねているのが確認できるはず。やや細かい部分をチェックするため対象領域を2001年以降、つまり今世紀に入ってからに限定したグラフも作成する。

↑ 世帯人数別世帯数(万世帯)
↑ 世帯人数別世帯数(万世帯)
↑ 世帯人数別世帯数(万世帯)(2001年~)
↑ 世帯人数別世帯数(万世帯)(2001年~)

1人世帯・2人世帯数の急カーブを描いての上昇、3人世帯の緩やかな上昇がひと目でわかる。そして4人世帯は1970年後半までは増加していたものの、それ以降は緩やかな減少。5人世帯となると1960年後半以降はほぼ横ばいで、1990年以降は漸減状態となっている。また、2011年以降は一時的ではあるが、1人世帯・2人世帯の伸び方が加速化したように見受けられる。

人口が増加傾向を示すためには、1世帯あたりの子供の人数が2人+α(理論上は2人いれば横ばいだが、不慮の事故などによる減少分を考慮すると「+α」が求められる。この考えを「人口置換水準」と呼び、通常は2.07人から2.08人と言われている)以上は必要となる。単純に今データが核家族だけだったとしても5人世帯(夫婦+子供3人)以上が減少している以上、人口の減少が避けられないことは明らか。さらに実際には3世代世帯なども含まれるので(もちろん親一人+未婚の子供世帯もあるが)、事態はさらに厳しいものとみてよい。

いわば今データは日本の「少子化」「核家族化」の双方を明確に表すグラフともいえるが、それがさらにはっきりと分かるのが次の図。世帯人数別に、世帯数を比率で区分したもの。少人数世帯を赤系統の色で着色したが、グラフが下に行く(年代が現在に近づく)につれて、その色が伸びていくようすが分かる。こちらも21世紀以降のみのグラフを追加した。

↑ 世帯人数別世帯数比率
↑ 世帯人数別世帯数比率
↑ 世帯人数別世帯数比率(2001年~)
↑ 世帯人数別世帯数比率(2001年~)

1人~3人までの世帯は1953年時点では3割にも満たなかった。それが1970年には50%を超え、直近の2017年データでは77.8%にまで伸びている。世帯数そのものが増加しても、1世帯あたりの人数が減少しているのであれば、総人口が増えるはずもない。

日本の世帯構成の変化の特徴は「少子化」「核家族化」「少人数構成世帯の増加」にある。社会観・価値観の変化も一因であり、同時に金銭面を中心とした社会全体のバックアップ体制の不足・不信感・不安感の問題でもある。

世帯構成別に見た上でも、人口問題は短期的なものではないのが分かる。よって明確な戦略を打ち立てた上で、中長期的な視点でアクションをしなければならない。他国の問題ではなく、自国の問題であることを明確にした上で、不確定要素の少ない自国内での解決法を模索すべきといえる。ましてや無為無策、その場限り、行き当たりばったりな手立てでは、十年、百年単位で後世から罵られることは容易に想像が出来よう。「その時、自分達はいないから」との態度が見える姿勢を示しては、将来どころか現時点でそっぽを向かれてしまうに違いない。

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※国民生活基礎調査

全国の世帯および世帯主を対象とし、各調査票の内容に適した対象を層化無作為抽出方式で選び、2017年6月1日に世帯票・所得票を配ることで行われたもので、本人記述により後日調査員によって回収され、集計されている(一部は密封回収)。回収の上集計が可能なデータは世帯票が4万6399世帯分、所得票が6541世帯分。今調査は3年おきに大規模調査、それ以外は簡易調査が行われている。今回年(2017年分)は簡易調査に該当する年であり、世帯票・所得票のみの調査が実施されている。

また1995年分は阪神・淡路大震災の影響で兵庫県の分、2011年分は東日本大震災の影響で岩手県・宮城県・福島県(被災三県)の分、2012年は福島県の分、2016年は熊本地震の影響で熊本県の分はデータが取得されておらず、当然各種結果にも反映されていない。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。