アメリカ合衆国の総世帯数と平均世帯人数の実情をさぐる
・アメリカ合衆国では世帯数は増加中。世帯構成人数別に見ると7人以上は減少しているが、6人までは大よそどの構成人数でも増加している。
・2017年時点で総世帯数は1億2622万世帯、平均世帯人数は2.54人。
・総世帯数に占める単身世帯率は2017年時点で27.9%。
社会生活を営むための最小構成集団は、一般的には世帯が該当する。そしてその世帯を構成する人数は、日本では社会環境の変化に伴い減っているのが実情。アメリカ合衆国ではどうなのか、同国の国勢調査局(Census Bureau)の公開値から確認する。
公開値によれば、アメリカ合衆国における世帯数は増加中。構成人数別推移から見ると、多人数世帯の増加よりも少人数世帯の増加の方が勢いは強い。
そこで総世帯数と平均世帯人数を改めて算出したのが次のグラフ。
単身世帯を含めた平均世帯人数は直近2017年で2.54人。世帯総数は1億2622万世帯。少数世帯化は進んでいるものの、大人数世帯も減っているわけでは無く(7人以上の世帯は減少しつつあるが、5人の世帯までは継続した増加傾向、6人の世帯は今世紀に入って減少から増加に転じている)、平均世帯人数の減少もゆるやかなものに留まっている。
続いて、日本でも問題視されている単身世帯(構成員が一人の世帯)の動向。これは全世帯比で算出した値の動向を計上する。残念ながら公開値は全世帯比率のみで、年齢階層別の動向までは確認ができないが、非婚・晩婚化、そして高齢者の増加に伴い、アメリカ合衆国でも単身世帯は世帯数だけで無く全世帯比率でも確実に増加している。
直近2017年では27.9%、1/4強が単身世帯。しかもこの値は緩やかではあるが上昇過程にある。日本では2016年時点で単身世帯は26.9%(国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)より)であることから、世帯数はともかく、全世帯に占める比率では、日本よりも単身世帯化が進んでいることになる。単身世帯対策に関して、日本は先行するアメリカ合衆国から何か学べることがあるかもしれない。
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