小中学生の6.5%は平日一人で朝食を食べている

↑ 家族皆で食べる食事は楽しいものだが…(写真:アフロ)

・小中学生で平日に朝食を一人で食べているのは6.5%。夕食は4.4%。

・平日に一人でテレビを見ている人は17.5%もいる。

・日曜では朝食を一人で食べているのは13.0%となるが夕食は3.7%に。

食事は単に栄養分となる食品を摂取するだけで無く、他人とともに食卓を囲みコミュニケーションを楽しむ機会としても有益な生活行動。しかし昨今では保護者の多忙さなどから子供が一人で食事をする機会も少なからず生じているとのこと。今回は総務省統計局が発表している2016年社会生活基本調査(※)の結果を用いて、10~14歳(学校種類では小学校高学年生から中学生に該当)における、食事を中心とした主な生活行動に関して、誰と一緒に行っているかを確認する。

今件では日常生活行動(主行動だけで無くその他の行動も同時に行っている同時行動も合算している)に際し、誰と一緒に行っているか、その行動者率を算出している。例えば平日の「一人で」「朝食」は6.5%と出ているので、対象者のうち6.5%は回答期日の平日において、朝食を一人で食べた経験があることになる。複数回答形式なので、この6.5%は平日はずっと一人で朝食を食べているわけでは無いことに注意。

↑ 10~14歳の主要生活活動における行動者率(複数回答、同一行動時にいた主な対象別、平日、2016年)
↑ 10~14歳の主要生活活動における行動者率(複数回答、同一行動時にいた主な対象別、平日、2016年)

子供達の多くは母親とともに朝食をとっている。父親との割合は4割強でしか無い。早朝出勤や出張などで、時間を合せにくいのだろう。また「その他家族」が多いが、これは祖父母以外に兄弟姉妹が考えられる。一方昼食はほとんど該当回答無し。これはグラフ中に吹き出しで説明のある通り学校での給食、あるいは手持ちのお弁当を食べるため(つまりクラスの人達との食事となる)。昼食そのものを抜いているわけでは無い。

夕食も朝食とあまり大きな変化は無い。少々「その他家族」の比率が高く父親が低い程度。父親が多忙で平日の夕食時に顔を合せられない世帯は、7割足らずと考えればよいだろうか。父親に関しては「テレビ」項目もほぼ同じ比率を示しており、子供の生活活動時間帯では、その7割程度は父親とほとんど顔を合せられない状態と推測できる。また、「テレビを一人で見る」子供が2割近くいるのも気になるところ。

これが土曜日となると、状況は少なからず変化する。

↑ 10~14歳の主要生活活動における行動者率(複数回答、同一行動時にいた主な対象別、土曜、2016年)
↑ 10~14歳の主要生活活動における行動者率(複数回答、同一行動時にいた主な対象別、土曜、2016年)

朝食時に一緒にいる人だが、むしろ一人で食べる割合は増加し、父親・母親の値も減る。子供にとって土曜の朝食は、むしろ平日より寂しさを増しているようだ。昼食は自宅でとることになるわけだが、これも朝食と大きな違いは無し。むしろ朝食より少ないほど。時間を合せて昼食をとる機会が少ない次第。

大きな変化を見せるのが夕食。父親の同席率が5割近くと跳ね上がり、母親も平日より高い値を示す。時間を取りやすい土曜日は、せめて夕食は皆で食卓を囲もうとの意思が見えてくる。「テレビ」項目も父親・母親、さらには「その他家族」も併せ、平日より高い値。テレビを介して家族の団らんのひと時を過ごそうとの考えによる結果だろう。

日曜日も大勢としては土曜日とほぼ同じ。

↑ 10~14歳の主要生活活動における行動者率(複数回答、同一行動時にいた主な対象別、日曜、2016年)
↑ 10~14歳の主要生活活動における行動者率(複数回答、同一行動時にいた主な対象別、日曜、2016年)

土曜の結果とよく見比べると、例えば朝食の場合は母親の値が土曜よりも減り、その分父親が増える、夕食では父親や「その他家族」の値が土曜よりさらに増えるなど、土曜以上に「家族皆で食事を」の環境を創ろうとしているようすがうかがえる。

他にも例えば「平日でも2割近くの子供は母親と一緒にゲームをする。『その他家族』もほぼ同率なので、平日は父親以外の家族皆でゲームをしているらしい」「日曜でも2割強の子供は一人でテレビを見る」など、日常生活上の子供の行動様式が見える結果が出ている。今回は他の調査や事象で取り上げられやすい生活様式に限って値を抽出したが、気になる人は調査結果をたどり、他の行動について詳しく調べてみるのも面白いだろう。

■関連記事:

暇さえあればいじってる、食事中でも気になる…子供達のスマホ熱中度合を探る

子供達のインターネットの利用時間は食事や睡眠、勉強時間を削って作られている

※社会生活基本調査

5年おきに実施されている公的調査で、直近分となる2016年分は2010年時点の国勢調査の調査区のうち、2016年の熊本地震の影響を受けて調査が困難な一部地域を除いた、総務大臣の指定する7311調査区に対して実施された。指定調査区から選定した約8万8000世帯に居住する10歳以上の世帯員約20万人を対象としている。ただし外国の外交団やその家族、外国の軍人やその関係者、自衛隊の営舎内や艦船内の居住者、刑務所などに収容されている人、社会福祉施設や病院、療養所に入所・入院している人は対象外。2016年10月20日現在の実情について回答してもらっているが、生活時間については2016年10月15日から10月23日までの9日間のうち、調査区ごとに指定した連続する2日間についての調査となる。調査方法は調査員による調査世帯への調査票配布と回収方式。

(注)本文中の各グラフは特記事項の無い限り、記述されている資料を基に筆者が作成したものです。