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世代や性別などで変わる「ごはんのお供」の好み

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ ごはん食でこれさえあれば…という「ごはんのお供」。その好みは!?

人気トップは納得の「納豆」

メインのおかずではないが、ご飯との組み合わせでは最強の部類に入る惣菜などを「ごはんのお供」と呼んでいる。旅館などで和食の朝食として出される、小皿に並べられる品々が良い例。人それぞれにこだわりがあり、好みが大いに分かれる食材に違いない。その好みの実態を、JC総研が2015年7月に発表した、お米の消費行動に関する調査結果をもとに確認していく。

今調査の調査対象母集団に対し、ご飯のお供は何が好きかについて複数回答で尋ねたところ、もっとも多くの人が選んだのは「納豆」だった。全体では5割近くの人が「ご飯のお供として納豆が好き」と回答している。

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↑ 好きなご飯のお供(複数回答)(2015年)
↑ 好きなご飯のお供(複数回答)(2015年)

納豆の支持率で主婦の人気が低めなのは香りや粘つきが原因かもしれないが、それでもなお他の食材と比べれば一番高い。既婚男性の過半数は「ご飯のお供には納豆が良い」と答えており、その愛されっぷりが再確認できる。

次いで多いのは全体では生卵だが、主婦に限れば漬物、さらには全体では第4位ののりや第5位のたらこ・明太子の方が上となる。ところが同じ女性でも単身女性の場合は生卵を大いに好む一方、漬物やのりはあまり好みでは無い。またのりは未婚者よりも既婚者の方が支持率が高いなど、男女別以外に未既婚別で差が生じる食材があるのが興味深い。一方ふりかけのように、あまり違いが出ずにまんべんなく好かれているものものある。

低回答率の食材ではしらす・ちりめんは主婦、鮭フレークは独身女性から大いに好まれるなどいくつかの特異的な動きもあるものの、全体としてはあまり大きな差異は生じていない。

世代で異なる好き嫌い、世代を超えて愛される「ご飯のお供」

これを世代別に見た結果が次のグラフ。

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↑ 好きなご飯のお供(複数回答)(2015年)(世代別)
↑ 好きなご飯のお供(複数回答)(2015年)(世代別)

最上位の納豆、生卵は世代間の差があまり生じていない。世代を超えてご飯のお供として愛されている。一方若年層はたらこ・明太子やふりかけ、鮭フレーク、キムチをより好み、高齢層は漬物やのり、梅干し、しらす・ちりめんをより一層好む動きが見られる。いくつかの例外もあるが、大よそ昔ながらのお供的食材はシニア層ほど、新しい基調の食材は若年層ほど好む傾向がある。

上位陣の動向を見比べると、例えば20代以下と70代以上では、20代以下が「納豆、生卵、たらこ・明太子」の順なのに対し、70代以上では「納豆、漬物、のり」の順となり、納豆の不動度合いと、世代によって好みが大いに異なる様子が改めて確認できる。

生卵や納豆はさすがに難しいが、それ以外の「ご飯のお供」は大よそおにぎりの具材、あるいは添え物としても活躍する。おにぎりを用意する際にも、この傾向を見定めた上で準備をすると、大いに喜ばれることだろう。

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「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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