日本国内で採れる原油はごくわずかで、例えばエネルギー白書の最新値となる2012年度分のデータでは75.9万キロリットル/年でしかない。これは日本の消費する原油量の0.4%に過ぎない。つまり消費量のほとんどは輸入に頼る形である。それではどの国からどの程度の量を輸入しているのか、その実情を経済産業省の石油統計から確認していく。

年次ベースのものは2014年のものが最新値なので、これを用いて状況を精査する。まずは輸入元別の輸入量。

↑ 日本の原油輸入元(2014年、万kl)(石油統計)
↑ 日本の原油輸入元(2014年、万kl)(石油統計)

最大の輸入元はサウジアラビアで、2014年の1年間だけで日本は6301万キロリットルもの原油を輸入している。日本の国産原油産出量は上記の通り、年間で80万キロリットル前後。サウジアラビア1国からだけで、日本国産原油の約80倍もの原油を輸入している計算になる。

次いで多いのはUAE、カタール。中東地域の国名が並ぶ。ようやくそれ以外の地域としてロシアがあがってくる。そして再び中東地域のクウェート、イラン。

これを円グラフに生成すると次の形となる。中東地域に多分に依存している現状が把握できる。

↑ 日本の原油の地域別輸入比率(2014年)(石油統計)
↑ 日本の原油の地域別輸入比率(2014年)(石油統計)

赤系統で着色したのが中東地域。オイルショックなどの影響でリスク分散の必要性が認識されたことから、中東地域以外からの輸入が積極的に推し進められ、1987年度には日本の石油における中東依存度は68%程度にまで減少していた。

しかしその後、中東地域以外の産油国の多くが、経済発展と共に自国の原油を消費し始め、輸出が出来なくなってしまう事態が生じてしまう。石油統計の資料を見る限りでは、最近では例えば中国がその傾向を見せている。年々中国からの輸入量は減少し、2013年ではついにゼロとなり、それは今回年の2014年でも続いている。必然的に中東依存度は再び上昇する。

社会を維持するために欠かせないエネルギー源の一つである原油を過不足なく常時確保し、国内に供給し続けるためには、産油国への経済協力をはじめとした国際協調の推進が欠かせない。そしてそれと共に、海路の安全性に関する重要性の認識とその維持への注力、輸入先の分散化が求められよう。

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