1000万世帯を超えさらに増加傾向…共働き世帯数の移り変わり

↑ 仲睦まじいカップル。共働きとなると共有できる時間も減ってしまうが……

1000万世帯に達した共働き世帯

可処分所得の問題や労働観の変化と共に、夫婦共働きのライフスタイルを取る世帯が増えている。現状ではどれほどの数の世帯が、そして過去からはどのような増減の中で、共働き世帯は推移しているのだろうか。内閣府の「男女共同参画白書」など公的資料を基に確認していく。

次に示すのは子供が居る・居ないを問わず、共働きをしている世帯と、専業主婦による世帯の数の推移を示したもの。

↑ 共働き等世帯数の推移(万世帯)(-2013年)
↑ 共働き等世帯数の推移(万世帯)(-2013年)
↑ 共働き等世帯数の推移(万世帯)(2001年-2013年)
↑ 共働き等世帯数の推移(万世帯)(2001年-2013年)

今件における専業主婦の世帯、つまり男性雇用者と無業の妻からなる世帯とは、厳密には「夫が非農林雇用者で、妻が非就業者(非労働力人口か完全失業者)」を意味する。つまり「単身世帯」「夫婦ともに非雇用世帯(年金生活者など)」「世帯主が事業者(経営者や個人事業、商店主など)」「農林業従事者世帯(農業で生活している人など)」などは除外されている。

専業主婦世帯と共働き世帯の推移を確認すると、「専業主婦世帯」は1990年まで漸減、それ以降はしばらく横ばい。そして2000年以降は再び漸減の傾向にある。一方「共働き世帯」は1990年まで漸増、それ以降は横ばい。しかし2005年あたりから再び増加に転じつつある。厳密には金融危機ぼっ発以降は漸減、震災の年から増加に転じている。

両項目の関係で見ると、1990年から2000年の間はほぼ同数で推移しているが、2000年以降は1990年以前と比べて逆転現象が起き、「共働き世帯数>>専業主婦世帯」という構図が維持されている。しかも両項目の差は広がる傾向にある。これは夫の可処分所得の減少を妻がパートで補う、妻が働きやすい非正規雇用の仕組みが整備された、企業側による需要が増えたことなどを起因とする。

全世帯に占める割合を算出する

ところで人口は漸減しているが、それ以上のスピードで世帯人数は減少しており、世帯数そのものは増加傾向にある。そこで「全世帯に占める割合」も算出し、その状況を確認する。

つまり上記グラフでは該当しなかった世帯、「単身世帯」「夫婦ともに非雇用世帯(年金生活者など)」「世帯主が事業者(経営者や個人事業、商店主など)」「農林業従事者世帯(農業で生活している人など)」などを合わせた全世帯数に対し、「共働き世帯」などが占める割合を算出する次第。世帯数そのものは「国民生活基礎調査の概況」から容易に取得できるため、これを用い、比率計算を行う。

↑ 共働き等世帯数の全世帯数に占める割合推移(-2013年)
↑ 共働き等世帯数の全世帯数に占める割合推移(-2013年)
↑ 共働き等世帯数の全世帯数に占める割合推移(2001年-2013年)
↑ 共働き等世帯数の全世帯数に占める割合推移(2001年-2013年)

「全世帯数に占める共働き世帯の占める割合」は1990年以降ほぼ横ばいを維持している。これは意外に見えるかもしれない。その理由としてはは「「お年寄りがいる家」のうち1/4・414万世帯は「一人きり」」でも触れたように、年金生活者や単身生活者の増加により、日本の世帯数そのものが増加現象にあることが挙げられる。共働き世帯数そのものが増加していても、母数も増加しているので、全体に占める比率としては一定率が維持されたままになる次第。

なお直近2013年では「専業主婦世帯」「共働き」共に世帯全体比率は減少している。これは最初のグラフにある通り、後者はともあれ前者は世帯数そのものは増加しているものの、世帯全体数がそれ以上に増加したのが原因。特に単身世帯(とりわけ65歳以上のシニア層)が増加したため、全体比の値が落ちてしまったことになる。

「共働き世帯数の全世帯数比率がほぼ2割を維持」し続けている理由については、納得のいく説明が見つからない。不思議な現象だが、社会構造学的にこのような均衡がとれるようになっている可能性はある。

見方を変えれば、この比率がさらに上向くようなら、社会全体として大きな変化が生じていることのシグナルととらえるべきだろう。

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