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フルスピードでフルスイングするウッズの動画が発信され、一気に広がった希望的観測

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:ロイター/アフロ)

今年2月の交通事故後、初めてタイガー・ウッズの会見がヒーロー・ワールド・チャレンジの会場、アルバニーGC(バハマ)で行なわれた翌日(12月1日、米国時間)、PGAツアーがウッズのフルスイングの動画をツイッターで発信。

ウッズのスイングのスピード感と真剣味が伝わってくるその動画を目にして、「やっぱりタイガーはチャーリーくんと(父子大会の)PNCチャンピオンシップに出場するのではないか?」という見方が一気に広がっている。

アルバニーGCの練習場で撮影され、PGAツアーによって編集された23秒の動画の中で、ウッズはフェアウエイウッドを手にフルスイングで球を打っている。

かつてのスイングとまったく同じではないとしても、球を打つ際のルーティーンやリズムは以前とほとんど変わっておらず、球の行方を目で追う仕草は「まさに、タイガー」そのものだ。

右足をかばったりしている様子はなく、恐る恐る打っている様子もない。球が打てるかどうかを試しているというより、むしろ、狙ったところへ球を打てているのかどうか、思った通りのショットが打てているのかどうかをチェックしているという雰囲気。ウッズが試合を控えて調整を行なっているという感じだ。

だからこそ、来たる12月18、19日にフロリダ州オーランドで開催されるPNCチャンピオンシップに出るつもりなのではないかと人々は期待を膨らませている。

すでに大会側は20組の出場枠のうちの1枠をウッズ父子のために確保しており、ウッズが長男チャーリーくんとともに「出るよ」と言ってくれることを心待ちにしている。

前日(11月30日)の会見でウッズは、ツアー競技への復帰は、フルタイムでは「2度とない」ものの、数試合をピックアップして限定的に出場することは「できる」と語った。しかし、「いつ」「どの試合」とは明言しなかった。

そしてウッズは、ツアー競技ではないゴルフであれば、「今、すでにプレーできる」と語り、前方のティでプレーして進行を早めるようアマチュアゴルファーに促しているUSGA(全米ゴルフ協会)のキャンペーンを「あれは、いいよね」と絶賛。自分自身の飛距離が以前より格段に落ちていても「前方のティからならプレーできる」と、ちょっぴり冗談めかしながら笑顔で語った。

そんなウッズの発言を振り返りながら、公開されたフルスイングの動画を眺めれば眺めるほど、「やっぱりタイガーはチャリーとPNCチャンピオンシップに出るつもりなんじゃない?」という希望的観測が広がっていることは「なるほど。そりゃそうだ」と頷ける。

それが現実になったら、ファンへの最高のクリスマス・プレゼントになる。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、ラジオ福島、熊本放送でネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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