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新型コロナ陽性で大会棄権の松山英樹、全英オープンには間に合う?東京五輪は?

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

米ツアーのロケット・モーゲージ・クラシックに出場していた松山英樹がPCR検査で陽性判定となり、第2ラウンドをスタートせずに大会から棄権した。

松山は第1ラウンドを2アンダー、56位で終え、2日目は午後スタートだったが、コースに姿を現さず、大会から棄権。同組のフィル・ミケルソン、リッキー・ファウラーはツーサムでティオフ。それと前後して、米ツアーが声明を出し、松山の新型コロナ感染が伝えられた。

現時点での松山の体調や症状が、まず何より心配である。

そして、2週間後に全英オープン、その2週間後に東京五輪、その後には米ツアーのプレーオフ・シリーズが控えている過密スケジュールを考えると、松山の体調やゴルフの調子がそれまでに回復できるだろうか、間に合うだろうかという心配も浮上する。

これから松山は米ツアーのフルサポートとCDCガイドラインに従って隔離生活に入り、隔離が10日間でクリアされれば、カレンダー上は全英オープンには開幕直前で間に合うことになる。

スペインのジョン・ラームがメモリアル・トーナメント3日目終了後にPCR検査の陽性判定を告げられて棄権し、2週間後の全米オープンにぎりぎりセーフで出場して優勝したのと同じパターンが実現できれば、松山にも全英オープンに滑り込むチャンス、勝利するチャンスがあると考えることはできる。

しかし、全英オープンを主催するR&Aは、選手やキャディ、関係者から批判が殺到するほどの非常に厳しい感染防止対策をすでに打ち出しており、英国入国の際に選手に5日間の隔離を求めていることを考えると、松山が全英オープンに出場できる可能性は、決して大きくはないと言わざるを得ない。米メディアも「出場の可能性は非常に疑わしい」と報じている。

米ツアーが発表した声明で、松山は「この知らせを受けて、ロケット・モーゲージ・クラシックを棄権することは、とても残念。他の方々の健康と安全を確保するため、感染予防のための必要な手続きに入ります。完全回復して試合の場にできるだけ早く戻れることを楽しみにしています」と記している。

1日も早い回復と復帰を待つしかない。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、ラジオ福島、熊本放送でネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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