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タイガー・ウッズの43歳の誕生日に想う。2018年は「すごい1年」だった!

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
あの日、あのとき、あの優勝。これぞ、ベスト・パフォーマンスだ!(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

日本は大晦日。今日で2018年は終わりだ。

アメリカは今、まだ12月30日。タイガー・ウッズの43歳のバースデーが、あと数時間で終わろうとしている。

今年は最初から最後まで、ウッズの話題が尽きない1年だった。ウッズが勝てなくなった2013年以降のここ5、6年の間、ローリー・マキロイやジェイソン・デイ、ダスティン・ジョンソン、ジョーダン・スピース、ブルックス・ケプカ、ジャスティン・トーマスなどなど、有能なヤングプレーヤーが次々に登場してはメジャーを制し、世界一になってきた。

だが、結局、ウッズが復帰し、復活の兆しを見せ、そして復活優勝を遂げるという流れになれば、注目、人気、カリスマ性においてウッズにかなう選手は誰一人いなかった。

やっぱりウッズは「すごい」。何がどうすごいのかを一言で言い表すことなど到底できないほど、彼はすごい。

そんなウッズが挙げてきたメジャー14勝、通算80勝の大半(9割ぐらい?)を、私はこの目で見ることができたんだなあと思うと、私自身、なにやら感無量になる。

ウッズ43歳のバースデー企画ということで、米ゴルフウィーク誌がタイガー・ウッズのキャリアにおけるパフォーマンス・トップ10なるものを独自に選定し、発表した。

それによると、ランク1位はペブルビーチで2位に15打差をつけて圧勝した2000年の全米オープン。2位に12打差で圧勝した1997年のマスターズ&メジャー初優勝がランク2位。痛む左足をひきずりながらメジャー14勝目を挙げた2008年の全米オープンが3位にランク付けされている。

人により、媒体により、選ぶ基準も感覚も異なるわけだから、これはこれで「なるほど」とは思う。

だが、私が私自身の基準でウッズのベスト・パフォーマンスを選ぶとしたら、私は大復活優勝を遂げた今年9月のツアー選手権こそがダントツ1位だと思う。

もちろん、ツアー選手権はメジャー大会ではないし、2位を10打以上引き離すような圧勝ではなかった。

だが、ウッズ自身が抱いていた勝利への想いが、ただ「勝ちたい」だけではなく、「子供たちのために勝ちたい」「ファンのため、支えてくれた人々のために勝ちたい」へと膨らんだ状態で初めて達成した勝利だった。

5年ぶり、1876日ぶりの復活優勝。大観衆がセキュリティの制止を振り切ってフェアウエイになだれ込み、「世紀のマーチ」が起こった、あの現象はまさに歴史的。

そうやって達成されたウッズの通算80勝目。あの優勝を間近に見ていたとき、私は自分の体が震えるのを感じた。

あの優勝は「すごかった」。何がすごかったか?何もかもが「すごかった」としか言いようがない。そんなウッズの「すごい復活優勝」が見られた2018年は「すごい1年」だった。

2019年は、どんな年になるのだろうか。「もっとすごい1年」になることを期待したいと思う。

今年も1年、ご愛読、ご声援、ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。

みなさんも、健やかに、良いお年をお迎えください!!

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、ラジオ福島、熊本放送でネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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