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千載一遇!松山英樹、ウッズ快進撃を目撃。

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
ウッズの快進撃「61」を同組で目撃した松山英樹(写真/平岡純)

松山英樹がすごいものを目撃してしまった。

米男子ゴルフの世界選手権シリーズ、ブリヂストン招待で松山は初日と2日目をタイガー・ウッズと同組でプレー。

その2日目。ショットもパットも絶好調で出だしから3ホール連続でスコアを伸ばしたウッズは、そのまま快進撃を続け、米ツアー史上6人目となる18ホール最少スコア「59」をマークしそうな勢いだった。

ウッズは、第2打をピン50センチにぴたりと付けてバーディー発進した1番から、あっという間にゾーンに入った。パー5の2番では第2打をピン左5メートルに付けてイーグル奪取。そして3番は3メートルのバーディーパットをするりとカップに沈めた。

4番、5番、6番はパーで収めて小康状態。パー3の7番は7Iを握り、ピン1メートルに付けて、さらなるバーディー獲得。前半だけで5つスコアを伸ばした。

折り返し後も勢いは衰えず、10番から13番まで4連続バーディー。

記録まで伸ばすべきスコアはあと2つ……だが、さすがのウッズもプレッシャーがかかったのか、14番からはバーディーが奪えず、ラストチャンスの17番、18番はどちらもティショットを大きく曲げてトラブルへ。

なんとかパーセーブしたのはさすがだったが、「59」は達成できず、「61」で終わった。

ちなみに、米ツアーで「59」をマークしたのは過去5人。1977年にアル・ガイバーガーがメンフィスクラシックで達成したのが最初で、以後、91年のチップ・ベック(ラスベガス招待)、99年のデビッド・デュバル(ボブ・ホープ)、10年のポール・ゴイドス(ジョンディア)、同じく10年のスチュワート・アップルビー(グリーンブライア)が最後だった。

そして、「61」はウッズ自身の米ツアーにおけるベストスコアに並ぶスコアだ。99年のバイロン・ネルソン選手権(初日)などこれまで3試合で「61」をマークしており、今大会の前身であるWGC-NEC招待でも00年の2日目に「61」を出していた。

歴史を塗り替える勢いだったウッズと同組でプレーした松山は、「もう笑うしかないっすよ」と驚きながらも、松山自身、2アンダー、68の好ラウンドを見せたが、「もしかしてタイガーは56とか57とか出すんじゃないかと思ってみていた。なんだか最終日最終組みたいで楽しかった。勉強になった」と、千載一遇の好機を喜んでいた。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、ラジオ福島、熊本放送でネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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