「コロナウイルスで仕事を失いました」 YouTubeに溢れる当事者の不安と複雑な心境、伝えたいこと

コロナウイルス感染拡大で倒産、解雇、雇い止めに苦しむ労働者たち(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

3月以降に増え始めたコロナ関連の失業者

新型コロナウイルス関連の失業者数の増加が止まらない。

緊急事態宣言は解除され、社会経済活動も順次再開されているが、未だにコロナウイルス感染は収束しておらず、人々は不安の中で暮らしている。

個人消費も以前のような状況まで回復するには相当な時間を要することだろう。

それに伴って、企業の倒産、事業規模縮小、解雇、雇い止めなどが相次いでいる。

厚生労働省は9日、新型コロナウイルス感染拡大に関連した非正規労働者の解雇や雇い止めは見込み人数も含めて5日時点で4943人と発表した。

5月29日時点は2366人で、約1週間で倍増。

都道府県の労働局やハローワークに相談をした事業所から集計した。

労働者全体の解雇、雇い止めは2月から集計を開始しており、見込み人数も含め2万933人。

2月~5月24日の集計では雇用形態別にカウントしていないため、非正規労働者数は4943人よりも多いとみられる。

2万933人の内訳を業種別に見ると、ホテルや旅館など宿泊業が4348人で最も多かった。

出典:コロナ、非正規解雇5千人に迫る 1週間で倍増、厚労省 6月9日 共同通信

しかしながら、このような数字で失業者数の増加が報じられても、一般的には実態が見えにくい。

そこでNHKも連日、当事者に取材を重ね、その生活実態を報じてくれている。

例えば、6月9日に配信された「クローズアップ現代+」では「“新たな日常”取り残される女性たち」をテーマに女性労働者の苦難を取り上げている。映像で視覚的に見えると人々に想いが伝わりやすい。

YouTubeに溢れる当事者たちの声と想い

今後も報道やドキュメンタリー番組などで、当事者の声がマスメディアを通じて、社会に伝えられていくことだろう。

多くの方に実態を知ってほしいし、自分のこと、身近な問題として、当事者と苦境を共有する心構えが大事だ。

ごく一部の当事者ではあるが、動画配信サイトYouTubeでも、失業を経験した当事者が実態や想いを語ってくれることが増えている。

これは報道や番組で編集がされて報じられるものではなく、当事者たちが自分たちの想いを自分たちで編集して配信しているものだ。

この当事者たちによる自己制作のリアルさはYouTubeならではの醍醐味である。

以下の動画は私がいくつか検索して視聴したものである。

他にも体験談をたくさん配信をしてくれている当事者がいる。

ご自身でも応援したいYouTuberを見つけてほしい。

YouTubeは動画再生回数など一定の基準により、配信者に広告料が支払われる仕組みでもある。

彼らは暗くなり過ぎないように、あるいはユーモアも交えながら、わかりやすく体験などを語ってくれている。

動画を視聴することで、貴重な体験談を赤裸々に語ってくれている当事者を応援しつつ、そのメッセージを共有したいものだ。

カフェなど飲食店

スポーツジムのパーソナルトレーナー

航空業界

外国人観光客向けの販売店

29歳女性

アラフォー パート女性

その一方で、政府は雇用調整助成金を活用し、正規・非正規にかかわらず、雇用を最大限維持するよう企業に要請を続けている。

実際に、雇用調整助成金を活用すれば、企業が労働者に休業手当を補償した分が支給されることとなっている。

そのため、6月の現時点においては、企業が存続しているにもかかわらず、コロナウイルスを理由として、休業補償をせずに解雇、雇い止めをする合理的な理由はない

一方的な解雇、雇い止め、嫌がらせのような配置転換・左遷、パワハラなどがあれば、納得して合意せずに、労働組合やユニオンへ相談してほしい。

私も共同代表を務める生存のためのコロナ対策ネットワークでは、信頼する全国各地の労働組合、ユニオンが参加して、毎日労働相談を受けている。

なかには、企業と団体交渉をおこない、解雇や雇い止めの撤回、休業補償の支給などを具体的に実施させている。

つまり、企業が維持されているのであれば、雇用の維持も同時におこなうことは制度上可能であり、それを求めるのは労働者の権利である。

各ユーチューバーの配信を参考にしつつ、自分が同じ立場になった時にどうするべきか、今のうちから検討をしておいてほしい。

その際に使えるのは、労働組合やユニオンである、ということは頭の片隅に置いていてほしい。