現金給付をケチる日本政府は前澤友作社長の提案を聞いてみてはどうか

(株)ZOZO買収時の孫正義社長と前澤友作社長(写真:西村尚己/アフロ)

「補償なき自粛要請」の連続

3月30日に小池百合子東京都知事が記者会見を開いた。

東京都内のナイトクラブなど夜間営業をおこなう店舗で、新型コロナウイルス感染が報告されているので、外出を自粛してほしいという。

政府の専門家も同席のうえ、同様の意見を繰り返し、換気が悪く顧客と近距離で接触がある夜間営業店舗の危険性について言及した。

しかし、政府や東京都から毎回、自粛要請はあるものの、その補償について語られることはない

この「補償なき自粛要請」がずっと続いている。補償がないからこそ、店舗営業せざるを得なく、感染拡大も止まらない。

夜間の接客業従業員で組織された労働組合キャバクラユニオンも早速、東京都知事らの「補償なき自粛要請」を批判している。

政府や東京都は、感染拡大を防止するために、このような自粛要請を繰り返すだけでなく、より補償項目を増やすことを検討すべきである。

前澤友作社長の「富裕層から臨時徴税すればいい」に賛成

「補償なき自粛要請」を繰り返す背景に、相変わらずの財政規律、予算不足という解決困難な課題があるのだろう。

国の借金は1000兆円云々という話がまた出てきて、財政出動を困難にさせている。

政治決断をする政権与党も、首相官邸も大胆な現金給付や生活保障策を打ち出したくても、なかなか実行に移せない。

ここで前ZOZO社長の前澤友作さんの声を紹介したい。

彼は衣料品インターネット通販サイトZOZOTOWNを開設し、一代で富を築いた富豪の象徴としても知名度がある人物である。

どのように彼が富を築いたのか、その方法についての批判には今回触れないが、富裕層は現代日本で増えていることに間違いない。

彼は「全員に無条件で現金配って、コロナイヤーでも余力のあった富裕層からは、何らかの税金を臨時徴収する方が効率良いのではと思った。もちろん僕は応じます。」と表明している。

前澤友作社長の「儲かった人の税率はどんどん上げればいい」にも賛成

さらに、彼は以下のようにもコメントしている。

私も全く同感である。

以前よりも所得税の最高税率は引き下がっているので、元に戻していいし、株式など金融資産の取引における課税も強化していい。

彼も多数保有するぜいたく品である高級自動車、高級電化製品、ゴルフ用品、毛皮製品、宝石類等には、以前のように緊急一時的でもいいから物品税をかけたらいい。

税制に限らず、社会保険料の逆進性も直したらいい。

富裕層の国民健康保険や社会保険、介護保険料負担は軽すぎることはすでに多数の専門家から指摘されていることだ。

富裕層は労働者と違い、労働力を売却しなくても、資産の保有益や取引益によるいわゆる「不労所得」が大きな収入を占める。

彼の「儲かった人の税率はどんどん上げればいい。特に今回みたいに有事の時は臨時でもやったらいい。」というのは、財政規律や予算制約に苦しむ政府や財務省に有益な情報だろう。消費税ばかりが財源ではない。

特に、一連の事件で信頼が地に堕ちている財務省は、前澤友作社長の提言を聞き入れて、国税庁と対策を検討し、市民の信頼回復に努めるべきだ。

さらに、富裕層の実質税率を引き上げると日本から逃げていってしまうという意見にも彼は適切に回答してくれている。

国外逃亡している、あるいは国外逃亡を検討している富裕層はよく受け止めてほしい。

「税率上げると富裕層が日本から出て行っちゃう、ってよく言うけど、儲けさせてもらった生まれ故郷に恩返しできないような人はとっとと日本から出ていけばいい。」という。

いわゆるネトウヨと言われるような偏狭なナショナリスト、歪んだ愛国者ではない。

愛国者とはどうあるべきか、国家とはいかなるものか、ということも含意する三島由紀夫のような意見を提示してくれている。

市民の危機は日本の危機である。

この危機にどのように対処していくのか、誰が多くの負担をしながら苦境を分かち合うか、社会が問われていると思う。

私は前澤友作社長の勇気ある発言を称賛したいし、彼の発言が具現化されて、富裕層が真の意味で市民から見直される契機にしたいと思っている。