スタバが今日から商品を値上げする理由

今日発売の新商品『さくらフル フラペチーノ』など(スタバ公式ブログより)

今日からスターバックスコーヒーで値上げ

今日2月15日からスタバで商品が値上げになる。

SNS上でも話題となっているし、すでにいつも通り店舗に行ってみて驚いた方もいるのではないだろうか。

確かにドリップコーヒーなど定番商品が10円から20円程度値上げになっている。

スターバックスコーヒージャパン(東京・品川)は8日、主力商品を10~20円値上げすると発表した。15日からドリンクメニューの3割が対象となる。スターバックスが使っているアラビカ種のコーヒー豆の安定調達や、人件費や物流費の上昇に対応する。

「ドリップコーヒー」(ショートサイズ税別280円)、「キャラメルマキアート」(同380円)などを10円、「抹茶クリームフラペチーノ」(トールサイズ税別470円)などを20円値上げ。主要商品の値上げ幅は10~20円。ポットサービス(税別2000円)は300円値上げする。

出典:スタバ、10~20円値上げ 大幅価格改定8年ぶり(日本経済新聞)

それを受けてSNSでも「値上げは困る」「値上げは仕方がない」「値上げが働く人に還元されるならいい」などいろいろな意見がある。

これらの皆さんの意見は今後の企業の動向を左右するので重要である。

外食産業では賃金の低さ、非正規雇用の多さが課題

このところ、アルバイト従業員が不適切動画をSNS上に投稿して問題となる、いわゆる「バイトテロ」問題が話題となっている。

外食産業、小売業など非正規雇用が8割~9割を占めるような業界を中心に問題が多発している。

アルバイト、正社員の離職率も高く、常に人手不足が問題ともなっている産業だ。

これらの産業の労働者はアルバイトといえども、店舗にとっては重要な役割を担っており、必要不可欠な存在だ。

以前は原則としてアルバイトやパートと言えば、正社員や基幹労働者の「補助型労働」にとどまるケースが多かった。

しかし、現在の非正規労働者は正社員と同様に責任や業務分担が大きい「基幹型労働」を強いられるケースも多い。

要するに、人件費削減のため、正社員の比率を下げて、その穴埋めに非正規雇用が多く採用されている。

低賃金の非正規労働者にそこまで業務を任せていいのだろうか、とさすがに心配になるケースもある。

今回、スタバでは8年ぶりに商品の値上げ分を労働者の処遇改善や教育費などに利用すると報道されている。

恒常的な外食産業が抱える問題に対して、消費者の理解を得ながら、労働者の処遇改善に取り組む姿勢を示したスタバの決断は歓迎したい。

まず日本の外食産業全体にいえることだが、商品価格が安すぎるし、サービスの対価も相当に低い。

さらに、消費者離れを心配して各企業は横並びで、値上げに踏み切ることが出来ていなかった。

良いサービスを提供する場合、相応の対価を消費者に請求するのは当たり前のことだが、それが不十分だったといえる。

よく安売りの牛丼チェーン店が話題に上がるが、あのクオリティで商品提供されれば利益は上がりにくいだろう。

ひいては働く労働者の給与や処遇も改善しない、働き続けられない職場という悪循環に陥ってしまう。

海外、特にヨーロッパなどの地域によく行かれる方はご存じだと思うが、外食費は日本と比べても相当に高い。

このクオリティでそんな値段するだろうか、という飲食店もある。

これは労働者の給与や処遇を守るためでもあるので、経営者が消費者の理解を得ながらの努力も続けられている。

日本ではスタバのほかに、すかいらーくも賃上げのために動き始めている。

すかいらーくホールディングスが14日発表した2018年12月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比26%減の114億円だった。昨年11月に発表した通期予想(125億円)を下回った。時給単価の上昇で人件費が増加したほか、株主優待のコスト負担も利益を押し下げた。

出典:すかいらーく、18年12月純利益26%減 人件費が増加(日本経済新聞)

時給単価が引き上がったので減益となっているが、それでも十分に利益はあげられている。

このような賃上げは、恒常的な人手不足や離職率の高さを改善するためにも、必要な措置であろう。

バイトテロ問題から非正規労働者の置かれている労働条件に注目が集まっている今だからこそ、各企業、各産業では賃上げや処遇改善に引き続き取り組んでほしい。

しっかりと説明をすれば消費者は理解を示してくれるだろうし、労働者への還元が企業や日本経済を成長させていくのだから、株主との合意形成もお願いしたい。

僕ら消費者も賢明な消費行動をとっていきたいし、「安くていいもの」など限界があることを理解したうえで生活していきたいものである。