お盆休みや夏休みをもっと取る方法ー有給休暇を最大限に活用してじっくり休みましょうー

日本のお盆休みは、一般的に8月13日から16日(地域差あり)までであり、8月17日から出勤される方もいると思う。

前後の休日や有休休暇を活用して、1週間~2週間程度休めた方もいるかもしれない。

あるいはまだまだ休み足りなくて出勤する意欲がわかない方もいるかもしれない。

皆さんは何日間休めただろうか。

有給消化率・国際比較
有給消化率・国際比較

実は有給休暇を活用すれば、より多くの夏休み期間を過ごすことができる。

日本ではいわゆる有給消化率が極めて低く、労働者の権利のひとつが行使されていない。

フランスなどの先進諸国では、1カ月は休暇を取ってバカンスに行くということも珍しくない。

日本では「夏休みはゆっくり休めた」と思っている人でも、まだまだ休暇を取らなさすぎるのである。

有給休暇を知らない人の割合
有給休暇を知らない人の割合

さらに深刻なのは、有給休暇日数を知らない人の割合も極めて高い。

あなたの有給休暇は何日間あるだろうか。ぜひ調べてみてほしい。

原則として半年間働けば10日間は有給休暇が発生する。

勤続6年半以上であれば20日間である。

そして意外と知られていないが、パートやアルバイトにも有給休暇はある

この有給休暇については、分かりやすいサイトがあるのでいくつか参照いただきたい。

例えば、厚生労働省大阪労働局のサイトは見やすいもののひとつである。

年次有給休暇は、雇入れの日から起算して6か月間継続勤務し、全所定労働日の8割以上出勤した労働者に対して最低10日を与えなければなりません。

いわゆるパートタイム労働者についても、原則として同様に扱うことが必要です。

出典:大阪労働局
有給取得への罪悪感
有給取得への罪悪感

そして、「有給休暇を自由に取ることなどできない。」あるいは「会社や上司に休むと言いにくい。」と思っていないだろうか。

また「会社が人手不足で忙しいから申し訳ない。」と思っていないだろうか。

原則として、そういう事情は労働者が考慮しなくてもよいとされている。

原則として、休みたいときに休むと言えばいいのである。

例の大阪労働局も以下のように回答している。

有給休暇を請求してきた労働者がいるのですが、仕事が忙しいため今休ませることは困難です。有給休暇の請求を断ることはできるのでしょうか?

年次有給休暇は、原則、労働者が請求した時季に与えなければなりません。

ただし、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合は、他の時季に与えることができるとされています。

事業の正常な運営を妨げるかどうかは、事業の規模、内容、当該労働者の担当する作業内容、性質、作業の繁閑、代行者の配置の難易、労働慣行等諸般の事情を考慮して客観的に判断されるべきものです。判例等の動向をみると、事業の正常な運営を妨げるかどうかは極めて限定的に解されており、従業員の大半が同時に請求してきた場合は格別、そうでない限りは与えなくてはならないと考えた方がよいと思われます。

なお、会社が、労働者から請求があったにもかかわらず有給休暇を与えない場合は、法律違反となります

出典:大阪労働局

わたしがなぜこんなことを書いているかと言えば、「そうはいってもやっぱり休めない」と思う方がいるからだ。

法律はそうなっていても現実はそうではないと・・・。自己犠牲の精神が強すぎる労働者が本当に多い。

そんな労働者が多いので、実際に日本では労働者が周囲を気にして、法律通りに休むことすら、非常に困難を抱えている。

こんな国も珍しい。

家事や育児は困難であったり、家族と過ごす時間が奪われていたり、友人や知人と娯楽を楽しんだり趣味に興じる時間も極めて少ない。

読書をしたり、落ち着いて日々の生活を振り返る時間すら取れない毎日を過ごしている人も多い。

健康的で文化的な暮らしが難しい毎日である。

いつまでこのような異常な長時間労働や休暇の取り方を続けていくのだろうか。

休暇が取れないという法律違反に目をつぶっていくのだろうか。そろそろ働き方を改革する時期に来ていると思う。

少なくとも、私たちの子どもには、豊かに働き、豊かに休暇を楽しめる社会を引き渡したいものである。

異常な働き方を辞めていきたい。

そして何よりも多くの労働者は、もうずいぶん前から必死に働いても実質賃金は上がっていない

日本はすでにゼロ成長時代に突入して久しい。

猛烈に働いても経済成長ができる時代は終わっている。

ゆっくりと分相応に暮らすことを模索していく時期に来ているのである。

ちなみに経済学などで有名なカール・マルクスは「時間は人間の発達の場である。いかなる自由な時間を持たない者、睡眠や食事などによる単なる生理的中断を除いて、その全生涯が資本家のための労働に吸い取られている人間は、役畜にも劣る。彼は単に他人の富を生産するための機械にすぎないのであり、体は壊され、心は荒れ果てる。だが、近代産業の全歴史が示しているように、資本は、阻止されないかぎり、しゃにむに休むことなく労働者階級全体をまさにこのような最大限の荒廃状態に投げ込むことだろう」(「賃金、価格および利潤」光文社古典新訳文庫版)と述べている。

人は休まないと人間らしく発達することもできないし、心身が荒廃していくという。

さあ次はいつ長期間休もうか

ぜひ休暇について今回を契機に考えていただきたい。そして是非とも具体的に動き、有給休暇を消化していただきたい。

参照サイト:「世界26ヶ国 有給休暇・国際比較調査2015」 日本の有休消化率 2年連続 世界ワースト2位!~日本人は世界一「自分に支給される有給休暇の日数を知らない」~