avexはやっぱりムダな長時間労働をさせていると思う件

長時間働いていると頭痛くなりませんか?(写真:アフロ)

エイベックス・グループ・ホールディングスが三田労働基準監督署から労働基準法に基づく是正勧告を受けていた件。これに対して松浦勝人社長がブログで「そもそも法律が現状と全く合っていないのではないか」と疑問を呈している。

労働基準法 是正勧告とは|松浦勝人オフィシャルブログ「仕事は仕事で遊びは遊び」Powered by Ameba

ここでまずツッコむべきなのは、松浦社長が「長時間労働」の件のみを問題視して、ほかに指摘を受けた「実労働時間を管理していない」「残業代を適正に払っていない」というところを華麗にスルーしているところだろう。

参考・エイベックスHD:労基署が勧告 違法な長時間労働で(毎日新聞)

残業代を払っていて「好きで仕事をやっている人に対しての労働時間だけの抑制は絶対に望まない」というのならばまだ分かるけれど、労働に対する対価を払っていない上での発言となれば、「僕らの業界はそういう人の“夢中”から世の中を感動させるものが生まれる。それを否定して欲しくない」と綴られてもお寒いだけだ。いずれにしても、法令遵守をしておいて問題提起するならば納得ができるけれど、労基法を守らずに「時代に合ってない」「何故か見せしめのような報道をされる」と言われても説得力に欠くのではないか。

筆者は仕事柄、avexのプレスリリースをメールで受け取ることが多いが、とにかく一日中送られてくる。中には情報解禁時刻ぴったりに設定されて送信されてくるものもあるが、21時を過ぎて手送信されたと思われる「○○紅白出演決定!」(しかも情報解禁4時扱い)というものが送られてきたりする。この時間から解禁時刻に上げられるメディアは多くないし、もうちょっと早めに送るとか解禁のタイミングを別日に設定するとか、なんとかならなかったのか。

他にも「ニュース修正のお願い」というのが日付を回る直前に送られてきたりすることも一度や二度ではなく、広報にしろ制作にしろ、リソースに対して果実の少ない労働時間を費やしていることが見て取れる。というか、深夜に送られてきても対応できないっつーの!

……でも、中には真面目に対応しちゃうメディアの人もいるんだろうなぁ。となると、avexが自社の担当者だけでなくメディアの担当者の長時間労働を強いているということになる。松浦社長が語るようにavexには「自己実現や社会貢献みたいな目標を持って好きで働いている人が多い」のかもしれないが、取引先までがそうだとは限らない。無駄な長時間労働は別の会社の長時間労働を生むのだ。だからね、夜20時以降のプレスリリースなんて本当に害悪なんですよ!

労働の多様性については政府の『働き方改革実現会議』で議論されているが、同一労働同一賃金や兼業副業の是認、中途採用の強化といったことが主に俎上に載せられており、「モーレツ社員」的な働き方からは離れた動きになっている。少なくとも長時間労働を是認する方向にはならないだろう。松浦社長はブログエントリーを公開することで、図らずも前時代的な労働観念の持ち主だということが露呈してしまったわけで、avexの今後が心配だ。