争点のない選挙戦こそ「誰」に投票するのか問われる

候補者個々の政策を見ることが有権者に問われる(写真:ロイター/アフロ)

 参議院選挙が6月22日に公示された。今回、これといった争点がないと言われることも多く、安倍晋三政権の信任という色彩が強い。円高の流れになり、「アベノミクス」に陰りが見える中、どのように野党が戦っていくのかという点に関して、野党各党の政策も煮え切らない。一方で、選挙権が18歳以上に引き下げられたことがあるにせよ、「ネット選挙」が解禁になった時と同様に、大勢に影響を与えるとは思えない。「選挙好き」からしてみれば、なんとも退屈な戦いとなりそうだ。

 そんな中で有権者がどのような投票行動をすればいいのか、といえば政党によらず個々の候補者がどのような政策をもって、現職ならばどういった取り組みを国政でなられてきたのか、ホームページなどで細かく確認していくということが必要になってくるのではないだろうか。

 例えば、新党改革から全国比例区で立候補することになった山田太郎氏は、TPPによる著作権違反の非親告罪化に対して二次創作が適用されない方針になることに尽力してきたほか、改正児童ポルノ法による2次元の表現について実際の児童保護と別であるという主張をしてきた。2016年2月には『表現の自由を守る党』を結党して、表現規制と戦う勢力を政治の世界に足場を作るということに注力している。コミックマーケットなどの同人カルチャーを楽しんでいる有権者にとっては、彼が議席を守ることができるのかが、今後の帰趨を左右することになると考えるべきだろう。

 また、デフレ脱却という政策を支持しているのであれば、民進党でも取り組んできた議員はいる。神奈川県選挙区から立候補している金子洋一氏は『Twitter』でリフレ政策に関しての発言を積極的にしてきたし、国会でも金融緩和や景気条項に関する質問を常にしている存在で、経済政策に関心の高い有権者にとっては、国政に送るべき人材だという判断ができるだろう。

 ほかにも、例えば待機児童やLGBTといった政策に関して尽力してきた候補者は与党・野党限らずに存在する。有権者それぞれによってどの政策が重要だと考えるか、優先順位を決めて、党派によらずに候補者を見て、議席を得るに足る人物なのか、判断をする必要がある。「争点がない」と言われているからこそ、有権者の側も試されている選挙になっているように、個人的には思える。