スウェーデンでSDGsへの取り組みが進んでいる理由とは?

(写真:アフロ)

この春にスウェーデンを訪問した時に、企業や自治体向けのサステナビリティ分野のコンサルティングを長年行ってきた友人に、「スウェーデンでSDGsが進んでいる理由」を聞きました。

彼がいうには「その理由は3つあると思います」。その3つの理由とは?

1つは、スウェーデン政府が本気で取り組んでいること。

187の行政機関と60弱の国営企業がSDGsの自分たちの取り組みの報告を政府に出すことになっています。

2つめに、企業や業界、都市の取り組みが進んでいること。

スウェーデンが世界の持続可能性のリーダーであり続けたいという強い思いがあること。スウェーデンの企業のCEOは本気でSDGsを考え、取り組んでおり、これがスウェーデンのブランドになると考えています。

3つめに、著名な個人、研究者や政治家たちがSDGsについて自分の言葉で語っていること。

ヨハン・ロックストロームなど、尊敬を集める科学者たちがそのように語っていて、国民は耳をかたむけています。

「日本のSDGsブームは、いよいよ日本にもESG投資がやってきた!ということが原動力になっていますが、スウェーデンではどうですか?」と私。

「スウェーデンではESG投資があるから進んでいるわけではありません。もっとも、世界で最初のグリーンボンドはスウェーデン銀行から出されているように、金融の動きもありますけどね」。

いろいろ話を聞いているうちに、わかったのは、スウェーデンでは2003年にSwedish Policy for Grobal Developmentという法律ができているということ。2003年ですから、「SDGs」と世界が言い出すずいぶん前のことです。

この法律では、「政府のすべての政策領域はSDGsに適合すること」が求められています。そして、整合性が取れているかをチェックするメカニズムがあり、それがずっと続けられている、とのことです。

日本ではどうでしょうか?

SDGsを推進しようと、日本政府がやっているのは主に

  • 総理大臣をトップとする推進部会を設置、アクションプランを発表
  • SDGsアワードで先進事例を表彰
  • SDGs未来都市の選定、SDGsモデル都市の選定(こちらには資金支援あり)

先進事例を表彰したりモデル事例を選定して、めざすべきお手本を示し、推進することも大事だと思いますが、スウェーデンのように、まずは政府自ら、「政府内のSDGs推進」をすることが必須ではないでしょうか。

政府が「SDGs!」と旗を振りながらも、各省庁の政策がSDGsに適合しているかのチェックが行われていないとしたら、SDGsに逆行するかもしれない政策が行われてしまう可能性があります。それで本当に「SDGs推進!」になるのでしょうか。

スウェーデンのような世界の取り組みもぜひ参考にしてもらいたいと思います。