民進党の退場だけが成果?総選挙は政権枠組み維持

 総選挙の終盤、自公の議席数は少し目減りがある程度で現状維持に終わる公算が高まっています。政権運営失敗の後遺症を自覚しなかった民進党の退場だけが成果になる寂しさながら消費増税への有権者判断は注目です。公示の翌日にリリースした第567回「希望・立憲のツイート高揚は早くも収束、弱含み」の各党へのツイート数推移グラフはあちこちで話題にしていただき、日経新聞が《衆院選 全量ツイート分析~立憲民主・共産、自民に迫る勢い》で類似のグラフを掲げています。その分析にちょっと間違っていると思える部分があるので、私も20日までのグラフを作っておきます。

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 日経さんはNTTデータが情報提供元で、私がYAHOO!リアルタイムの「ツイート数の推移」から読み取っているのとは違っています。《日本中でツイッターに投稿されたすべてのつぶやきから党名に触れたものをみると、自民党が20万超、共産党も20万近辺。2つの老舗政党に対し、結党間もない立憲民主党が一気に追い上げ、共産党との2位争いを演じている。19日集計分では立憲民主党が僅差で自民党を上回っている》と報じました。

 19日だと立憲民主が自民を上回る勢いと言いますが、これは検索キーワードを「自民党」にしてしまう初歩的なミスが原因でしょう。ネットでの使われ方を見れば「自民」にすべきです。YAHOO!リアルタイムでも「自民党」にすると減るので立憲民主にかなり接近します。しかし、ツイートの実態は上のグラフのように自民がダントツであり、立憲民主と共産が追い上げると言っても大差がついています。この2党からさらに大差があるのが希望の党です。希望の党に対して立憲民主と共産は2倍、自民は3倍半の有様です。

 「希望の党」ツイートは一時は現在の自民並にあったのに、選挙終盤で「希望+立憲民主」と「希望+自民」を合わせた程度に落ち込んでいます。もう自分で話題になる力が失われたと判断できます。有権者の小池離れがここでも鮮明です。第167回「ブログ記事数グラフで見る米大統領選」で示したように選挙結果に響くネット動向でしょう。

 立憲民主党についてはNHK世論調査が公示日の前後で調査をして、政党支持率がかなり増加したのが注目です。各党の推移を並べます。

 自民党・・・・31.2%→32.8%

 希望の党・・・4.8%→5.4%

 公明党・・・・3.8%→4.3%

 共産党・・・・2.7%→3.4%

 立憲民主党・・4.4%→6.6%

 日本維新の会・1.3%→1.7%

 社民党・・・・0.5%→0.6%

 日本のこころ・0.0%→0.1%

 無党派層・・・39.1%→34%

 選挙が近づくに従って無党派層が党派性を表し始めます。各党とも多少は増えているのはそのためですが、立憲民主党の「4.4%→6.6%」は破格です。同じレベルでは比較できないものの、毎日新聞の《<毎日新聞調査>「安倍首相続投望まず」47%》は《主な政党支持率は、自民29%▽立憲10%▽希望9%▽公明5%▽共産4%▽維新3%▽社民1%--など。無党派層は28%》と伝えました。立憲民主党に向けて何らかの期待が集まっているのは明らかです。

 自公の消費税増税に対して野党は反対が今回選挙の構図です。民進党の前身、旧・民主党が選挙公約にもしていなかった消費税増税を3党合意として押し付けられ、マスメディアが増税の大合唱をしました。政権交代後にほとんど何の政策実現もできなかった旧・民主党にとって増税よりもするべき事案はあったはずです。2012年末の総選挙で政権交代し下野しても3党合意の呪縛から逃げられなかった民進党の退場は歓迎します。同時に民主党による政権交代を台無しにしたマスメディアにも目の前の現象に飛びつくばかりはなく、自ら何をしてきたのか振り返って自覚して欲しいと思います。