「旅先珍料理」を再現して旅気分を味わおう!

ミートライス(再現)。新潟のコシヒカリを炊き、現場の味に近づけた/筆者調理&撮影

衝撃の「ミートライス」

 少し前に新潟を周り、米が美味くて驚いた。ちょうど新米の時期だったせいもあるが、炊き立てツヤツヤのご飯は、まさに「銀シャリ」。噛むほどに、ふっくらとした甘みが広がり、オカズがいらないほど美味い。

 泊まったホテルの朝メシで、ご飯を4杯お代わりしたり、夜の居酒屋でもシメにご飯と漬物。そんな風に「ご飯三昧」の新潟旅を続けていたある日、昼メシ処を探しながら歩いていたら、1軒の食堂のメニューに目が留まった。

 カツカレーやオムライスと並び書かれる品書き……何これ「ミートライス」って?

スパにかけるミートソースを、ご飯にかけるのかなあと思いつつ、俺は店に入り注文した。ミートライスくださいー。

「ハイお待たせ、ミートライス!」

 目の前のドンと置かれた「ミートライス」を見て、俺は驚いた。皿の半分にミートソース・スパゲッティが盛られ、その隣半分に炊きたての白ご飯がドン!

 ミートソースだけじゃなくてスパも? ご飯のオカズがスパゲッティ? 予想外の「ミートライス」を、驚きつつも俺は食べ始めた。スパにソースをからめつつ、フォークにクルクルと巻き、さらにそこにご飯もからめて巻き取って口に運ぶ。パクリ。

 美味いんだけど、口の中が「炭水化物祭り」だ! スパ4、ライス4、ソース2くらいの割合で、ミートソースの存在感が、かなり薄い。

 さすが米どころ新潟、ミートソーススパまで、ご飯のオカズにしてしまうのだ。と感心しつつ俺は新潟旅を終えて、東京に戻った。帰京後も「ミートライス」は鮮烈な記憶として残り、また新潟に行ったら食べようと、心に誓った。

旅の思い出を彩る「変な料理」

 そして2020年8月、新型コロナ騒動の中で迎えたお盆休み!

 ってか出かけていいんだか悪いんだか、何だかもうよくわかんなくねー? Go toナントカやる一方で東京は除外だの、お盆の帰省は控えろだの、どーすりゃいいの? って感じ。

 まあそれぞれが判断すりゃいいんだろうけど、お盆に旅行する気満々だったのに、断念した人も多いよね。俺も旅が仕事なのに、4月以降どこにも行ってなくってさ。

 そんな中で「ご当地料理を自宅で作って、旅気分を味わおう」って記事を何度か書いたけど、ちょっと飽きてきた。そこで思い出したのが新潟のミートライス!

 海外も含めて旅に出ると「何だコレ?」と驚く珍料理、実はけっこう頻繁に遭遇するんだよね。そしてそんな「変な料理」ほど「笑えるハプニング」として記憶に残り、旅の貴重な思い出になることも。というわけで今回は冗談半分本気半分で、旅先で遭遇した「珍料理」を、いろいろ再現してみた。

沖縄は「珍料理」の宝庫

ミックスベジタブルカツカレー(再現)。現場ではミックスベジが、この倍量入っていた/筆者調理&撮影
ミックスベジタブルカツカレー(再現)。現場ではミックスベジが、この倍量入っていた/筆者調理&撮影

 まずは冒頭で紹介した「ミートライス」。スパを茹でてご飯の隣に盛り、ミートソースをかけるだけ。あ、俺一応料理教室に行っているから、写真のミートソースは手作りだよ。面倒くさければ市販のソースで試してね。

 そして「珍料理」の宝庫といえば沖縄! 本土と違う「ちゃんぽん」や「すき焼き」が、食堂で普通に出てくる場所だから、意表を突く珍料理も実に多い。

 まず1品目は某・基地の街で食べた「ミックスベジタブル・カツカレー」。ってか普通にカツカレーを頼んだら、ミックスベジが大量に入っていてビックリ! これも自宅で再現して、1皿につき冷凍ミックスベジを大さじ5杯入れてみたけど、本場ではもっと入っていた! カレー味がグリーンピースに完全に負けて、トンカツも存在感でグリーンピースに負けて、グリーンピースしか記憶に残らないカレーだった。

 とにかく沖縄はミックスベジを、本当によく使う。ステーキの付け合わせも、チャーハンの具もミックスベジ。スパム缶とミックスベジのかき揚げが出てきたこともあるし。

 ちなみにこのミックスベジカレーを食べた街は、基地問題でしょっちゅう報道される場所である。でも実際に行ってみると、ノホホンとした雰囲気で平和なんだよね。俺はこの街に行きつけの食堂が3軒ある。現場はそんなものだ。

チャーハンの具。スパムがなければ魚肉ソーセージでも可/筆者撮影
チャーハンの具。スパムがなければ魚肉ソーセージでも可/筆者撮影
ウナギチャーハン! なるべくデカいウナギを載せると、より沖縄らしくなる/筆者調理&撮影
ウナギチャーハン! なるべくデカいウナギを載せると、より沖縄らしくなる/筆者調理&撮影

 続いて沖縄から「ウナギチャーハン」と「カツチャーハン」を合わせてご紹介! 沖縄ってとにかく、チャーハンにいろいろ載せるのが好きなんだよね。しかもウナギ、トンカツ、油+油みたいな。

 ウナギチャーハンは「ちゅらさん」ロケ地で有名な小浜島の食堂で、日替わりメニューとして出てきた。カツチャーハンは「カツピラフ」の名前で、喫茶店のランチなどで頻繁に出てくるから、遭遇する可能性大かも。ちなみに沖縄の「ピラフ」はほぼ100パー、炊き込まないで炒めた「チャーハン」だから気をつけろよ! もちろんチャーハンの具もスパムとミックスベジだから、そこもヨロシク!

カツチャーハン! カツは揚げる前に叩き、薄く大きく延ばすのが沖縄風/筆者調理&撮影
カツチャーハン! カツは揚げる前に叩き、薄く大きく延ばすのが沖縄風/筆者調理&撮影

アラスカでシュウマイを注文したら焼きそばが出てきた!

 最後に海外、それもアラスカから! 20年前くらいにアラスカでキャンプツアーに参加したんだけど、途中で雨降っちゃって、テント張るのが面倒くさいからチャイニーズレストラン入ろうってことになって。俺は「Shu-mai(シュウマイ)」を注文した。そしたら出てきたのが……。

アラスカ風シュウマイ! 130kgガイド兄ちゃんは、一緒にホットチョコレートを飲んでいた(うぷっ)/筆者調理&撮影
アラスカ風シュウマイ! 130kgガイド兄ちゃんは、一緒にホットチョコレートを飲んでいた(うぷっ)/筆者調理&撮影

 え、ソース焼きそば? 俺、シュウマイ頼んだんだけど!

 と思いつつよく見ると、なんと焼きそばの具材がシュウマイだった。さすが広くて大ざっぱアメリカ! 同行したアメリカ人ガイド(体重130kg)が、

「ヘイユー、これはソイソースをかけると美味いんだ!」

 とか言ってしょう油を5周くらいかけていた。なぜしょう油について、オメーにレクチャーされなきゃいかんのか? とその時は思ったけど、アラスカ旅行というと、この「シュウマイ入り焼きそば」を思い出す。作って久々に食べて、美味いとかマズいとかじゃなくて「あの頃は俺も若かったなー」と20年前の自分を懐かしがってしまった。130kgガイドにーちゃん、今どーしてるかなー。

 というわけで何もここで紹介した料理を、そのまま作れという話ではない。ただ旅先で変な料理に遭遇した経験は、誰でも1度や2度はあるはずだ。この夏、旅行を断念した人は、そんな料理を遊びで作って、気を紛らわせてもいいんじゃないかってことである。

 意外に最近ありがちな「無理やり考えたご当地料理」より美味かったりしてね。早く気がねなく旅に行ける日が戻ってこないかな。俺は事態を収束させる方法のひとつが「騒がない」ことだと思っているので、料理でも作りながら騒がず沈静化を待つ所存だ。とにかく今回作った料理が、全部「茶色い」ので驚いている。