記者会見開催ごとに支持率が大幅下落! ついに日経・テレ東調査でも、不支持率が上回る

(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

自民党が強い日経テレ東の調査ですら……

 内閣支持率がまたまた下落した。日経新聞とテレビ東京が12月25日から27日まで行った世論調査では、内閣支持が前月比16ポイント減の42%で、不支持が前月比16ポイント増の48%と、不支持率が支持率を上回った。また讀賣新聞が12月26日と27日に行った全国世論調査でも、内閣支持率は前月比16ポイント減の45%で、不支持率は前月比16ポイント増の43%となっている。

 いずれの調査も自民党に有利な傾向を見せると言われ、菅内閣発足時の支持率はともに74%と高水準だったから、この大幅下落はかなり深刻だ。わけても日経・テレ東調査の内閣支持率は、2010年10月の民主党の菅(かん)内閣以来の大幅な下落で、当時の菅(かん)政権は尖閣近海で中国漁船が海上保安庁の船に激突した事件への対応に、国民の不満が集まっていた。まさに国難と言われる事態と同じであると、国民が判断したと見ることができる。

記者会見の都度、支持率が下落

 そして問題は、この2つの世論調査が12月25日の総理会見と同時あるいはその後に行われていることだ。総理会見での評価がそのまま反映されていると見ることができる。

 9月16日に就任した菅義偉首相は、その日の就任会見を開いたものの、12月4日まで会見を開かなかった。そればかりではない。新型コロナウイルス感染症の対策が望まれていたにもかかわらず、9月18日に第202回臨時国会を閉じた後、40日間も国会を開かなかった。安倍内閣時に作られた第3次補正の予備費7兆円も、迅速には使われなかった。これを大きく使っていれば、第3波の影響は今よりも小さかったのではなかったか。飲食店などに対する政府や自治体のサポートが十分ではないため、不満の声があちこちで出ている。自粛を求めるだけでなく、それにみあった保障を行うことこそが、感染を予防する最善の方策だろう。

致命的な判断ミス

 イギリスでの新型コロナウイルスの変異種の発見に対しても、菅政権の対応は後手後手だった。極めつけは21日のTBSのニュース番組でのインタビューに応じた時、菅首相が「イギリスは上陸拒否対象国になっているので、入国は1日に1人か2人」と述べたことだ。日本とイギリス間は週に15便が運航しており、実際には11月の平均が1日約50人(うち日本人は約40人)で、12月は約150人(うち日本人は約140人)。12月1日から20日までにイギリスに滞在していた日本人13人が陽性になっており、加藤勝信官房長官は23日の会見で「英国に滞在歴のある(新型コロナの)陽性者数を念頭に置いて話したのではないか」と弁明したが、勘違いにしてはひどすぎる。

 しかもそれほど陽性者が出ているのならなおのこと、早急に手を打つべきだろう。ウイルスがいったん上陸すれば、その制御は容易でない。

菅政権とともに日本は転げ落ちるのか

 12月25日の会見で菅首相は政府の分科会の尾身茂会長を同伴したが、思い切った新型コロナウイルス感染症対策を発表したわけではない。むしろこの会見で、28日の仕事納めが前倒しにされた感が強く残る。

 12月4日の会見の後、内閣支持率は共同通信の世論調査では前月比12.7ポイント減の50.3%で、讀賣新聞では前月比8ポイント減の61%だった。そして毎日新聞と社会調査研究センターの共同調査では、支持率と不支持率が逆転した。政治家は表で発言してこそ、有権者の支持を得るものだが、菅首相は会見をする都度支持率を下げている。

 現在の状況を政権交代を招いた麻生政権の末期に例える声も出始めている。当時は民主党の支持率も低くなく、政権を任せてもいいという雰囲気もあった。だが現在の野党に、しかも新型コロナウイルス感染症というこの国難に、いったいどれだけの人が我が運命を任せようと思うのか。日本は究極の政治不信に向かっている。そしてもはや振り返る余裕すらない。