【解散総選挙】不倫疑惑の山尾志桜里氏、次期衆院選に出馬を決意

さらば、民進党(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 週刊文春に不倫疑惑が報じられ、9月7日に民進党を離党表明した山尾志桜里衆議院議員(翌8日に民進党は離党届を受理)。しばらく蟄居していたが、今月末の衆議院解散を受けて、活動を開始するようだ。22日には地元である愛知県日進市で開かれる会合で、週刊誌で報道された弁護士との不倫関係を否定し、支持者に説明するという。

 続投意欲については、すでに関係者には表明済みだ。解散の噂が出た17日に、山尾氏は支持者やかつての仲間に電話をかけ、「次期衆院選には無所属で出馬する」と伝えている。民進党の前原誠司代表は、山尾氏の地元である愛知7区には対抗馬を立てないことを表明。“禊”をすませば復党も視野に入る。

過去2回のブーメラン

 しかしながら気になるのは、山尾氏の“ブーメラン体質”だ。検事出身で鋭い弁舌が持ち味の山尾氏だが、過去2度にわたって自民党への厳しい追及が自分にふりかかっている。

 ひとつは2016年1月21日発売の週刊文春が報じた甘利明元経済財政政策担当大臣への現金授受問題だ。道路工事について建設会社とURとの間で行われた補償交渉に、甘利氏の秘書らが関与し、あっせん利得処罰法違反で東京地検に刑事告発されている(後に東京地検は不起訴処分)。これについて甘利氏は責任をとって1月28日に大臣を辞任。涙を流しながら会見した。

「本人の金銭授受問題と秘書のやったことについて本人がどう責任をとるのかというのは、まったく別問題だ。本人の責任が免れるわけではない」

 これは民進党の「甘利大臣疑惑追及チーム」において、山尾氏が甘利氏を批判した発言だ。秘書の不祥事については使用者たる議員も責任を負うべきだと主張している。

 ところがそれから間もない2016年3月下旬、山尾氏のガソリンプリペイドカード問題が発覚し、元公設秘書による私的流用が原因だと山尾氏が発表したが、自身の責任の取り方について言及はなかった。

 “不倫”についてもダブルスタンダードが批判された。山尾氏は自民党の宮崎謙介衆議院議員(辞職)の不倫問題が発覚した時、「(宮崎氏が)31回溜息をついたということだが、こっちが溜息つきたいよという気持ちだ」「悪いことをしておりながら、涙目で潔くすれば美学ということに違和感がある」とテレビ番組で厳しく批判している。

 一方で自分が9歳下の弁護士との不倫疑惑を週刊文春に報じられた時、山尾氏はほぼだんまりを決め込んだ。7日夜に離党届を出した時はコメントを読み上げたが、記者の質問を受け付けずそのまま立ち去っている。

選挙前に東京で会見を開くべきだ

 攻撃に強い人は防御に弱いと言われるが、山尾氏はまさにそれに当てはまるのではないか。不倫報道が事実ではないと否定するなら、どうしてすぐさま週刊文春を訴えないのか。潔白ならなぜ離党したのか。地元での説明も重要だが、東京で会見を開き、記者の質問に答えるべきだろう。

 それを乗り越えてこそ一人前。そして“ブーメラン体質”の因念をもたち切ることができるのではないか。いずれにしろ、山尾氏には厳しい選挙戦が待ち構えている。