釜山映画祭 最”遅”レポート(その1)! 見つけてきました、イケメン映画
遅っ。激遅レベルですねー。帰ってきてから様々な仕事に終われて、更新できなかったんですね......って、いいわけですねー。でも遅くてもやるんですよ、読んでくれる人がいるんで!なーんつって!ほんとは映画祭と約束しちゃったんで!
さて。今年で18回目を数える釜山映画祭。私にとっては、途中5年くらい抜けながらも、唯一10回以上訪れている映画祭のひとつ。なんでですかねー、てか、いいとこなんですね、釜山。ごはんがおいし上に、祭りが華やかで。そもそもは「映画で町おこし」という発想から始まったんですが、3年前には映画祭専用会場「映画の殿堂」が完成、それにより一帯はスーパー近代的な「釜山のソウル」と呼ばれる地域に発展しています。えーっ、あのネジれたビルどーやって作ったんだよ!とか、あのビル、金ピカやないけー!みたいな感じ。「釜山港へ帰れ」byチョー・ヨンピル的世界は完全に今は昔で、韓流スターはもちろん、アジア中からイケメンが集まる映画祭なわけです。ってことで今回は、今年の映画祭で注目を集めたイケメン&映画をご紹介しますー。
●チェ・スンヒョンの『同級生』
映画祭での公式上映はなかったものの、『同級生』のプロモーションで訪れ、開会式にイベントにと、映画祭を華やかに盛り上げたビッグバンのT.O.Pことチェ・スンヒョン。作品で演じているのは、妹を人質にされてスパイとして南に送り込まれた北の少年です。
チェ・スンヒョンはあんまり表情が豊かなタイプじゃないと思うんですが、それが逆に何かを秘めたスパイ役にはぴったり。愁いを帯びた瞳が魅力的で、「妹に会いたいだろ?」と上官に言われた時の表情とかたまりません。
監督のパク・ホンスは『映画は映画だ』『高地戦』『義兄弟』など、主演俳優を男っぽく変身させた名作で助監督を務めていた人ですから、期待が持てますー。
妹役キム・ユジョンちゃんは最近では『太陽を抱く月』のヒロインの子供時代でおなじみ、無数のドラマでヒロインの子供時代を演じてきた恐るべき名子役です。大人になったねえ。
韓国では11月に公開、日本では来年公開予定。
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「約束バージョン」“追い詰められる孤独な美少年”というジャンルで世界NO.1の萌え映像
「友情バージョン」ちょっとムリめの学生服。ま、ヨン様すら着てたってことで
●カン・ドンウォンの『The X』
去年の11月に除隊したカン・ドンウォンが、映画にやっと帰ってきました。作品は韓国版『トランスポーター』っていうんでしょうか、陰謀に巻き込まれた運び屋の男を主人公にしたアクション映画です。
これ30分くらいの短編なんですが、カン・ドンウォンとシン・ミナ(『甘い人生』)というすごい顔合わせ。なんでかというと、韓国の映画館CGVでのみ導入された水平方向に270度で観客を囲む「スクリーンX技術」で作られた映画なんです。韓国の映画界は常に攻めてますねー。日本ではきちんと上映できる劇場がみつかりそうにないなあ。
監督は『グッド・バッド・ウィアード』『悪魔を見た』の大物キム・ジウン。この人、釜山映画祭で日本のマンガ原作の次回作『人狼』の資金をゲットしてました。パク・チャノクも『オールドボーイ』で大成功していますし、日本のマンガと韓国の映画監督は親和性が高いのかもしれません。
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どこかで見たような......っていうアクション満載だけど、いいの、カン・ドンウォンだから!
●イジュンの『俳優は俳優だ』
『ニンジャ・アサシン』で主人公・雷蔵の子役時代を演じたMBLAQのイジュンの新作は、なんとキム・ギドクが原作の作品。ギドク、相変わらずタイトルがイージーですねー。映画祭では公式上映もあったし、イジュンは海雲台ビーチでのトークイベントにもきてましたー。
作品は、イジュン演じる男がどん底から這い上がってスターになり、再び転落するまでを描いた栄光と挫折モノ。俳優役なので劇中劇が何本も連なり、1本でいくつものイジュンが見られるファンにはたらまない作品になっています。なんとベッドシーンが3回もあり、これがちょっと話題。
イジュンはその容貌がRAINに似ていて「リトル・レイン」とも呼ばれていましたが、なんだかやりすぎ感溢れるモリモリボディになっちゃったRAINより、個人的にはステキだと思います~。とはいうものの、韓国は性描写に敏感ですからプロモーションもしにくそうです。イジュンも「子供は見ないでね」なんつったりして。
そんなわけでトレイラーには年齢入力させられる「大人バージョン」とかあるんですねー。私自身の汚れちまった悲しみのせいか、劣情を煽る「袋とじ商法」としか思えません。韓国では10月24日公開。
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●Gautham Karthikの『カダル』...つか、誰それ!
今回の映画祭で一番の掘り出し物、インド映画『カダル』の主役Gautham Karthik。もはやなんて読むのかすらどうでもいいほどの超絶二枚目です~。「ほどよい筋肉+うっすら皮下脂肪」の野性味溢れるボディもスバラシー。
これがデビュー作らしいですが、インド映画(てか正確には、タミル語のタミル映画ですが)の将来を背負って立つこと間違いナシの、全世界に通用するイケメンです。若い頃のウィル・スミスを甘くした感じ、っていうんでしょうか。中近東系のスターって30くらいになるとヒゲ生やすわ腹周りにボリューム出してくるわで、あと3年もすればオッサン街道をひた走りだすのかと思うと心配ですが、このまま美しくいてくれますように!
作品は釜山でも「ガラ・プレゼンテーション部門」でかかっていた華やかな娯楽作。最悪の環境に生まれ「悪魔の子」と蔑まれて育った青年が、波乱万丈紆余曲折を経て宿命を覆していく姿を描きます。青年を挟んで「善=神父」と「悪=マフィアのボス」の綱引きが展開され、恋あり!アクションあり!歌とダンスももちろんあり!で、超絶面白い。ぜんぜん興味ないと思いますが、悪役のおっさんも最高!
『きっと、うまくいく』が日本でも大ヒットしましたが、インド映画、かなりきてると思います。インドが得意のあの配給会社が、この作品も買ってくれますように。
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