“サムライ”という名の助っ人が欧州のスタンダードに。日本サッカーの理解者が語る日本人選手の“価値”

ブンデスの舞台で躍動する日本人選手 [写真]=千葉格

香川真司選手の去ったブンデスリーガで、日本人、とりわけ、香川選手と同様に攻撃的なポジションの選手が著しい活躍を披露しています。

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ホッフェンハイムの宇佐美貴史、フランクフルトの乾貴士、そしてニュルンベルクの清武弘嗣選手らのパフォーマンスも相まって、高まり続ける“日本人株”。現役時代に鹿島アントラーズでのプレー経験を持ち、日本サッカーの良き理解者でもあるレオナルドは、インテル監督時代、日本人選手の長所について次のように語っていました。

レオナルド「戦術的順応性は日本人の長所」

「日本サッカーは円熟期を迎えようとしている。以前の日本サッカーは、ただやみくもに走り回ることで自己満足する傾向にあったが、今は違う。日本代表の試合を見れば分かるはずだ。優れたテクニックがあり、そこに戦術的かつ組織的な動きが加わっている。さらに日本人はサッカーにおいても勤勉だ。彼らはこの10年間、ヨーロッパサッカーを学び、その良い面だけを取り込む努力を続けてきた」

「10年前、ヨーロッパのトップレベルで通用するのは中田(英寿)だけだった。しかし今は、ヨーロッパのトップレベルで10人以上の選手が活躍している。これは日本のサッカーが大きく向上した何よりの証拠だ」

「まずは規律正しいこと。これは日本人の素晴らしい美徳だよ。サッカーにおいても日常生活においても、日本人は誰から指示されるわけでもなく規律を守る。日本人選手がやって来てロッカールーム内の秩序が乱されることは考えられない。長友(佑都)もそうだ。彼はムードメーカーとしてロッカールームを盛り上げてくれるし、規律正しい振る舞いでチームに良い意味での緊張感をもたらしている」

「数年前まで『日本人は戦術的に未熟だ』と言われていたが、今ではそれも解消されている。長友を見れば分かるように、戦術的順応性はむしろ日本人の長所と言ってもいい」

また、香川選手や内田篤人選手をドイツに送り込んだ代理人のトーマス・クロートは、日本人選手の特長について、かつてこのように話しています。

トーマス・クロート「プロフェッショナルな姿勢が評価されている」

「日本人選手のクオリティーは高い。特にスピードやテクニックはヨーロッパでも全く見劣りしないレベルにある。さらにもう一つ挙げるなら、精神的な部分も魅力だ。彼らの、すべてにおいてプロフェッショナルな姿勢は特に高く評価されている。例えば、オフを早く切り上げてトレーニングに参加したりね。そういう行動はヨーロッパの選手にはほとんど見られない」

レオナルドが指摘する「規律の正しさ」や「戦術的順応性の高さ」。そして、クロートが長所に挙げた「スピードやテクニック」と「プロフェッショナルな姿勢」が日本人選手の評価を高め、さらに、膨張で触れたように、ピッチ上のパフォーマンスがその“価値”より確かなものにしていると最近は強く感じます。

三浦知良選手や中田英寿氏、中村俊輔選手らが扉を開き、本田圭佑選手や香川選手がその門をくぐった欧州サッカーの舞台。もはや、日本人選手にとって欧州は“夢の舞台”ではなくなり、“サムライ”という名の“助っ人”は、もはや欧州サッカー界のスタンダードになりつつあるのではないでしょうか。