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2022年2月22日は「スーパー猫の日」、ネコノミクスに勝機を見出す地域の和菓子屋にゃん

秋元祥治やろまい代表取締役/武蔵野大学EMC教授/オカビズ

2月22日は、2(=にゃん)が3つ並ぶ、猫の日。

そして、今年は2022年2月22日と、2が6つも並ぶスーパー猫の日と話題なんです。

西暦の年月日で2が6つ並ぶのは、1222年2月22日以来800年ぶり!

ここ数年の猫ブームのなかで盛り上がりをみせてきた「ネコノミクス」と言われるトレンド。雑誌やテレビ番組などでも、何度となく猫特集が組まれ、猫関連商品も人気を集めています。

大手百貨店・大丸東京店では「だいにゃる猫の写真展」がひらかれインスタで募った猫写真のパネル展示が行われるだけでなく、推しネコを投票できる「大丸にゃんバサダー総選挙」を実施中(~3月1日)です。渋谷ロフトでは「ネコフェスティバル」が開催中。

大手ECサイト楽天も2月22日にあわせ「楽天市場にゃんにゃんWEEK」を実施中。

通販大手フェリシモでは、以前より猫好きが集まるコミュニティー「猫部」を開設しています。

2022年に猫が生み出す経済効果、いわゆる“ネコノミクス”が約1兆9690億円に上り、東京マラソンの実に約73回分に匹敵するとの試算を、関西大学の宮本勝浩名誉教授が2月17日に発表しました。これまで多くの経済効果を計算してきた宮本名誉教授ですが、「1兆円を超えた例は非常に少ない。ネコノミクスの効果はそれほど大きいと言える」と驚いています。(2022年2月18日神戸新聞)

猫に関する経済効果を試算した結果が公表され、大きなインパクトが生まれているとのことなのです。

こうした中で、オカビズでサポートしている街の和菓子屋さん・小野玉川堂(岡崎市)では、2014年から毎月11日・22日(わんわん、にゃんにゃんの日)限定で発売してきた「肉球羽二重餅」は、肉球のぷにぷに感を、羽二重餅とつややかなようかんで表現し猫ファンらに好評でした。

そして、明日のスーパー猫の日向けて限定商品(6種の餡をセットにしたもの)を予約販売したところ、予約が殺到しあっという間に終売に。1セット購入ごとに100円が殺処分ゼロ活動の寄付にも繋がります。今後も、毎月11日・22日には肉球羽二重餅を継続して販売していくとのことです。

限定発売された(受付終了)肉球羽二重餅セット(写真:小野玉川堂提供)
限定発売された(受付終了)肉球羽二重餅セット(写真:小野玉川堂提供)

これまでオカビズでは8年間で3000社を超える中小企業やお店の経営サポートを行ってきました。それぞれの会社やお店には、魅力や強みがあります。しかし、共通する課題として、いかに人々に知ってもらうか、という事があげられます。

どんなに魅力的な商品やサービスが有っても、知ってもらわなければ買ってもらうこともできません。しかし、広告宣伝費を投入する余力も、人員的な余裕もない中小事業者がほとんど。

そうした中だからこそ、「適切にトレンドに乗っかる」ことが大事だと考えます。

トレンドやブームは、見方を変えれば消費者がいま注目していること。

お金をかけることなく、多くの人に注目してもらい、自社の魅力や良さを知ってもらう工夫としてときには「適切にトレンドに乗っかる」という工夫を、地域の事業者にも取り組んでいただきたいと思います。

やろまい代表取締役/武蔵野大学EMC教授/オカビズ

01年より、人材をテーマにした地域活性に取り組むG-netを創業し03年法人化。現在理事。13年オカビズセンター長に就任。開設9年で約3300社・2万2千件超の来訪相談が押し寄せ、相談は1ヶ月待ちに。お金をかけずに売上がアップすると評判で「行列のできる中小企業相談所」と呼ばれている。2022年より武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授に就任。内閣府・女性のチャレンジ支援賞、ものづくり日本大賞優秀賞、ニッポン新事業創出大賞・支援部門特別賞ほか。内閣府「地域活性化伝道師」等、公職も。著作「20代に伝えたい50のこと」、KBS京都「KyobizX」・ZIP-FM「ハイモニ」コーナーレギュラーも。

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