Yahoo!ニュース

新たな試み。LGBTに関する様々な情報を世界に発信するビデオインタビュー動画「COWS」がスタート!

明智カイト『NPO法人 市民アドボカシー連盟』代表理事
(松嶋直哉×明智カイト)

Conference on World Sexualities(カンファレンス・オン・ワールド・セクシャリティーズ)とは

Conference on World Sexualities(以下、COWS)では、LGBT学習に役立つ様々な情報を、ビデオインタビューを通して分かりやすく紹介する活動を行っています。今回はCOWSの取り組みについて、メンバーの松嶋直哉さんに取材しました。

COWSはYoutubeを使った動画中心の活動ですので、詳しい説明は下の動画をご覧ください。

再生時間を10分に設定

COWSが制作しているビデオインタビューの最大の特徴は、LGBTに関する様々な情報を10分程度の短い時間で、現場の担当者の方や、研究者の方が分かりやすく説明しているところです。スマートフォンなどで気軽に見ることが可能です。

COWSでは、国際的な情報共有やネットワーク作りにも利用できるように、動画に字幕翻訳を付ける活動も行なっています。時間を10分に設定したのは、翻訳しやすい環境作りを目指しているためでもあります。

安心して視聴できる環境作り

インタビューでは、セクシャリティという、デリケートなトピックを扱っていますので、多くの方が安心して視聴できるように配慮して製作しています。誰かを批判したり、意見を押し付けるような動画は制作しません。

また、インタビュー内容を、話し手の方が担当者として直接的に関わっていることだけに限定しています。学者や研究者の方をインタビューする場合には、ご本人の研究内容が査読されていることを条件とすることで、誤った情報を配信しないよう細心の注意を払っています。

Youtubeから感じる社会の変化

国内ではハートをつなごう学校 、海外ではIt Gets Better Projectや、You Can Play Projectなど、近年、多くのLGBTやAlly(支援者)の方々が、Youtubeを通してカミングアウトや、支援を表明する時代になっています。そのため、COWSのアイディアが出来上がった時には、Youtubeを使って活動することを決めたそうです。

国連のFree and Equalというキャンペーンの動画をYoutubeで発見して、国連でLGBTの人権や教育に関する活動が本格化していることを知り、COWSの活動の必要性に確信を持ちました。国際的なLGBTの教育に関するアクティビスムを始める上で、今がベストなタイミングだと思います。

翻訳活動については、TED が行っているOpen Translation Projectという、字幕作成プロジェクトが非常に魅力的で、影響を受けています。

時代に合ったLGBT学習方法

近年、インターネットを使った学習方法が大きく進化しています。大学の講義を無料で公開する、オープンコースウェア(OCW)と呼ばれるシステムや、「Coursera」で有名になった、Massive Open Onine Course (MOOC) というシステムなど、無料で利用できるオンライン学習用の動画が増えています。

COWSが制作するLGBT学習用の動画は、すべてがインタビューで構成されているので、現場の生の声、当事者の生の声として、学校教育では副教材のように利用したり、研究者の方が参考文献として利用したり、LGBTコミュニティやAllyの方には必要なサポート情報が得られる場所として利用するなど、様々な用途に対応できると思います。

現在とこれからの活動

現在は主に、LGBTに関する活動を行っている団体や、LGBTに関する研究を行っている学者の方々と交渉をしてインタビューを撮影し、3名のスタッフで日本語、英語、中国語に翻訳をする活動を行っています。

2015年4月の時点では、Youtubeから3本の動画を配信できています。これからもインタビュー撮影の予定が入っているので、少しずつ増えていくビデオインタビューの更新を、楽しみにしていただける方が増えると嬉しいです。

費用をかけずにどこまで出来るのか

現在は、すべての活動を無償のボランティアで行っています。WIXというホームページ作成サイトの無料版を使い、広報活動もFacebookとTwitterで行っています。普段使っているiPad miniで撮影をして、Macに元々付いているiMovieで簡単な編集を行うなど、できるだけ費用をかけずにどこまでやっていけるか、その限界を確認してから、次の段階へ進めていきたいと考えています。

Youtubeでは、広告収入や、最近だとクラウドファンディングの導入などがありますが、現時点では利用することは考えていません。途上国で活動することも視野に入れているので、将来的には国際的な組織として正式に登録を行い、資金集めが行えるレベルの活動にしたいと思っています。

国際的な活動に向けた課題

2014年9月から始めたばかりの活動なので、課題はたくさんあります。現在は東京で活動しているので、都内で会える方を中心に、インタビューの交渉を行っているのですが、2015年8月からは活動の拠点をアメリカのカリフォルニア州に移し、日本とアメリカでの活動を並行して行っていく予定です。 そこで、日本でのインタビュー撮影をどのように行うかが、1つの大きな課題になります。

解決策として、現時点では、スカイプを使ったビデオチャットを画面録画する方法を考えています。画質が若干落ちてしまう心配はありますが、この方法を使えば、言葉とインターネットが通じる限り、世界中でインタビュー撮影が行えるようになります。

世界中のLGBT学習に貢献できるように、これから試行錯誤を繰り返し、より良いシステムを作り上げて行きます。

活動を支援する方法

COWSでは、配信している動画に字幕翻訳を作成するボランティアを募集しています。ホームページから、どの言語に翻訳済みか、動画ごとに確認することができます。また、LGBTに関連する活動や、研究を行っている方で、インタビューを受けてくださる方がいらっしゃいましたら、COWSのホームページからぜひご連絡下さい。

COWSは、Youtube、Facebook、Twitterを中心に広報活動を行っています。情報を広めていただくことで、活動にとって大きな助けになります。ぜひご協力お願い致します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Conference on World Sexualities(COWS)

ホームページ :http://cowsjapan.wix.com/startup

YouTube:https://www.youtube.com/user/cowsjapan

Facebook:https://www.facebook.com/cowsjapan

twitter:https://twitter.com/COWSJapan

『NPO法人 市民アドボカシー連盟』代表理事

定期的な勉強会の開催などを通して市民セクターのロビイングへの参加促進、ロビイストの認知拡大と地位向上、アドボカシーの体系化を目指して活動している。「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」を立ち上げて、「いじめ対策」「自殺対策」などのロビー活動を行ってきた。著書に『誰でもできるロビイング入門 社会を変える技術』(光文社新書)。日本政策学校の講師、NPO法人「ストップいじめ!ナビ」メンバー、などを務めている。

明智カイトの最近の記事