「難民、ようこそ!」ノルウェー各地で平和の輪

難民の若者が宿泊するオスロの施設で平和の輪 Photo:Asaki Abumi

250人が手をつないで作った平和の輪

難民流入への不安が市民の間で高まる中、ノルウェー各地では13日に難民受け入れ施設の安全を訴える「平和の輪」が作られた。首都オスロでは、トルショヴ地区の住宅街の丘の上にある、単身で訪れた未成年の若者のためのトルショブEMA難民受け入れ施設が舞台となった。警察と主催者によると、施設で暮らす150人の難民の若者と、100人の市民でなる、合計250人の人々が集まり、国営放送局や最大手新聞アフテンポステンも取材に駆け付けた。

難民の皆さんを歓迎するとスピーチするペンション氏Photo:Asaki Abumi
難民の皆さんを歓迎するとスピーチするペンション氏Photo:Asaki Abumi

主催者の一人であるジョージア・ペルションさんによると、施設にはノルウェーにひとりで逃れてきた14~16才の若者が約200人住む。その多くは男性だ。隣国スウェーデンでは難民の受け入れ施設への火災が発生しており、施設の安全強化を訴え、難民にオスロは安全だと伝えるために平和の輪は企画された。

主催をしたのは、「難民の皆さんようこそ」オスロ支部。9月にFacebookで公式ページ「Refugees Welcome To Oslo」を開設し、現在はボランティアが集まり、各施設で難民の支援活動を行っている。

現政権はもっと支援対策に貢献できるはず

ノルウェー政府やオスロ市の受け入れ体制は十分ではないと批判するのは、同団体のメンバーであるソフィア・ベルガス氏。「多くの施設での食事はパンばかりで、食事も宿泊施設の数も十分ではない。当初は現場では混乱が続いて、病人も妊婦も床で寝ていた。現政権は、国営警察移民局とともに現状はコントロールできていると発表しているが、現場でのシステムは不十分。政府は受け入れ態勢の改善にもっと貢献できるはずだ」と語る。

難民の暮らしの詳細は市民の間でもほとんど知られていない Photo:Abumi
難民の暮らしの詳細は市民の間でもほとんど知られていない Photo:Abumi

主催者と難民の代表がスピーチをした後は、『虹の民 MY RAINBOW RACE』を全員で歌い、その後ひとりひとりが手をつないで、若者が住む施設の周りを取り囲んだ。約4度という寒い気温の中、現場では笑顔が溢れ、平和の輪を作りながら一緒にジャンプをして喜ぶ人の姿もあった。

難民の流入が増加するノルウェーでは、当初は難民を歓迎する風潮が強かったが、今は自分たちの生活にどう影響するのか不安視する国民の声が強まっている。移民や難民の受け入れに最も厳しい進歩党は現政権でトップツーの位置におり、支持率が急上昇中だ。

Photo:Asaki Abumi