Yahoo!ニュース

ケニア男女が制覇 日本勢も上位。NYCマラソン

安部かすみニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者
ゴールする大迫傑選手。(c)Kasumi Abe

6日、ニューヨークシティマラソン(TCS New York City Marathon)が開催し、男女共にケニア勢が圧勝した。

優勝

男子:エバンス・チェべト(Evans Chebet)(ケニア)2:08:41

女子:シャロン・ロケディ(Sharon Lokedi)(ケニア)2:23:23

男子車椅子:マルセル・フグ(Marcel Hug)(スイス)1:25:26

女子車椅子:スザンナ・スキャローニ(Sussannah Scaroni)(アメリカ)1:42:43

Evans Chebet
Evans Chebet写真:ロイター/アフロ

Sharon Lokedi (c)Kasumi Abe
Sharon Lokedi (c)Kasumi Abe

プロ男子の部の上位3人。左からAbdi Nageeye(3位、オランダ)、勝者Evans Chebet、Shura Kitata(2位、エチオピア)。(c)Kasumi Abe
プロ男子の部の上位3人。左からAbdi Nageeye(3位、オランダ)、勝者Evans Chebet、Shura Kitata(2位、エチオピア)。(c)Kasumi Abe

今大会は4月のボストン大会に続く優勝で、2019年以来4つのマラソン大会で1位の成績を残すなど、圧倒的な強さを見せたチェベト選手。レース後の記者会見では、「私にとって厳しいレースだった」と振り返った。

過酷なレースと言えば、米大陸の記録保持者のダニエル・ド・ナシメント(Daniel Do Nascimento)選手(ブラジル)にとってもそうだ。32kmまでトップを独走していたが、その後失速し、歩き出したかと思ったらついには倒れ込んでしまい、途中棄権となった。同選手は昨年の東京オリンピックでも2度倒れ、途中棄権している。

ニューヨークのこの日の気温は摂氏23度近く、湿度は70%前後と高めだった。

日本勢も大健闘。5位の大迫、ゴールと共に崩れ落ちる

この日、日本勢も上位に入るなど大健闘した。

プロ日本勢の結果

男子:

大迫傑 5位(2:11:31)

鎧坂哲哉 6位(2:12:12)

女子:

上杉真穂 17位(2:32:56)

車椅子男子:

渡辺勝 6位(1:39:20)

5位でゴールした大迫選手。(c)Kasumi Abe
5位でゴールした大迫選手。(c)Kasumi Abe

前日本記録保持者で、2月の現役復帰後の初マラソンに挑んだ大迫傑選手。5位で入賞するも、ゴールラインを越えると共に姿勢が前屈みに崩れ、その場に倒れて四つん這いの状態となった。駆け寄った大会ディレクターが大迫選手を支え、足を引きずるようにしてその場を後にしたが、このシーンは彼にとってもどれほど過酷なレースだったかを物語っていた。

ゴールと共に手を叩き、余裕の表情を見せた6位の鎧坂選手。(c)Kasumi Abe
ゴールと共に手を叩き、余裕の表情を見せた6位の鎧坂選手。(c)Kasumi Abe

スタテンアイランド(地図下)をスタートし、ゴールはセントラルパーク。市内全5区を走るコース。(出典:nyrr.org 筆者がスクリーンショットを作成)
スタテンアイランド(地図下)をスタートし、ゴールはセントラルパーク。市内全5区を走るコース。(出典:nyrr.org 筆者がスクリーンショットを作成)

コースの高低差。(出典:nyrr.org 筆者がスクリーンショットを作成)
コースの高低差。(出典:nyrr.org 筆者がスクリーンショットを作成)

(つづく)

(Text and some photos by Kasumi Abe) 無断転載禁止

ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者

米国務省外国記者組織所属のジャーナリスト。雑誌、ラジオ、テレビ、オンラインメディアを通し、米最新事情やトレンドを「現地発」で届けている。日本の出版社で雑誌編集者、有名アーティストのインタビュアー、ガイドブック編集長を経て、2002年活動拠点をN.Y.に移す。N.Y.の出版社でシニアエディターとして街ネタ、トレンド、環境・社会問題を取材。日米で計13年半の正社員編集者・記者経験を経て、2014年アメリカで独立。著書「NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ」イカロス出版。福岡県生まれ

安部かすみの最近の記事