全米チェーン店の清掃中に従業員が死亡 洗浄剤「スーパー8」とは?

Buffalo Wild Wingsの店内一例(写真はニューヨーク店)。(写真:ロイター/アフロ)

全米に1200を超える店舗を展開する巨大ファミリーレストラン&スポーツバーの大チェーン「Buffalo Wild Wings」(バッファロー・ワイルド・ウィングス)。そのマサチューセッツ州内にある店舗で11月7日夕方、従業員が清掃中に死亡する事故が起こった。

ボストンから車で30~40分ほどの距離にあるバーリントン町の店舗で同日午後5時30分ごろ、男性従業員がキッチンの床を、スーパー8(Super 8)と呼ばれる洗浄剤で清掃していたところ、急に息ができなくなった。店内にいた顧客2人も含む13人が病院に運ばれ、その後マネージャーのライアン・バルデラ(Ryan Baldera)さんの死亡が確認された。

洗浄剤「スーパー8」とは?

このスーパー8はアメリカで一般的に出回っている商品のようだが、名称としてあまり知られているものではない。

ボストングローブ紙は「What is Super 8, cleaning agent linked to death of Buffalo Wild Wings worker in Burlington?」(バッファロー・ワイルド・ウィングスの従業員の死亡に関連する洗浄剤、スーパー8とは?)という見出しで事件を報じている。

スーパー8を販売するAuto Chlor社(本社カリフォルニア州)の情報では、有害成分である次亜塩素酸ナトリウム(Sodium hypochlorite)入りの洗浄剤ということ。記事では、National Institutes of Health(NIH、アメリカ国立衛生研究所)の説明として「次亜塩素酸ナトリウムは、消毒剤や漂白剤としてよく使用される塩素化合物で、加熱して分解するとNa2Oおよび塩化水素の有毒ガスを放出するもの」とある。

次亜塩素酸ナトリウムを含む清掃用製品(消毒剤や漂白剤など)は、反応により有毒ガスが発生するため、使用の際はほかの清掃製品に含まれるアンモニアと混合しないように注意することが必要だ。また目や手を保護するために、ゴム手袋の着用などが奨励されており、使用中は飲食や喫煙を控え、使用後はよく手を洗うことなどが大切だという。皮膚に洗浄剤がついた場合はすぐに水で洗い流すこと。

記事によると、同町の消防署長のコメントを通じて「スーパー8が店内で何らかの形でほかの化学物質と混合されたかどうかは、取り調べ中」とのことで、原因の究明が待たれる。

日本でも次亜塩素酸ナトリウム入りの家庭用消毒剤や漂白剤は数多く出回っている(グーグル検索するとたくさん出てくる)。使用する際には十分注意したい。

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