反則タックル問題で日大選手が会見(全文1)個人として謝罪をさせて頂いた
会見に至った経緯の説明とその経過について
本件に至った経緯をその下の経過表に従って説明をいたします。5月6日以降の経過を日を追って書いてございますけれども、大きな動きがあったのは5月6日のあと、5月10日でございました。5月10日に関学大アメフトチーム、アメフト部から日大アメフト部に対して申し入れ文書が出されました。これを受けて、本人とご両親は監督を訪ねました。実はこのときまで監督、コーチ、チームメートと会ったのは本件の2日後、グラウンドに行って話をしたのが最初です。この5月11日はいわば監督と会う2回目でございました。で、このとき本人とご両親は監督に対して、個人として直接謝罪をしたいということを申し上げたのですが、監督からはそれを止められました。具体的な話はあとでご本人が申し上げます。このとき事実関係について監督からもコーチからも質問は一切ありませんでした。なぜ君はああいうことをやったのかという理由の説明を求められたことは一切ございません。あえて言えば、今まで一度として部の上のほうから求められたことがありません。 5月12日、本人とコーチが関学に謝罪にまいりましたけれども、申し入れ文書に対する回答がない限りは、謝罪は受けられないといって断られています。5月14日月曜日ですが、本人と父がOBから呼び出されて日大のある校舎にまいりました。で、このとき呼び出されてお話はしたんですが、その後学生連盟の規律委員会から事情を聞きたいという申し出がありまして、そこに本人とお父さんが伺いました。で、ここで規律委員会にはこれから本人が申し上げる事実の経過をかなり詳しくお話をしています。事実経過についてお話をしたのはこの5月14日の19時以降が最初でございます。 5月15日になってお父さんが私のところに相談にお見えになりました。私が関与したのがこのときが初めてです。このお父さんがお見えになったのは、5月15日に関学大の申し入れ書に対する日大側の回答書が出たと。で、これを受けてお父さんとしては個別にでも謝罪をしたいんだけれどもそれが認められていない。それから事実について報道を見る限りは、監督・コーチからの指示があったということは否定されていると。で、あまつさえ、本人が指示がなかったと否定しているというような報道までありました。で、そういうのをご覧になって、このままでは事実が明らかにならない。本人が勝手に突っ込んでけがをさせたということになってしまうということと、謝罪そのものが認められないのは納得がいかないということで、この2つを主として早めに実現したいということで私のところに相談にまいりました。お見えになりました。 で、翌日、私は本人からこの薬師寺弁護士と2人で詳細な事実の聞き取りをやりました。この日大学本部から呼び出しがあって、お父さんにはOBからの呼び出しもありましたけれども、これはいずれも断りました。大学なり部からの申し出を断ったのはこのときが初めてであり、今までにそのほかに断ったことはございません。これを、この断る作業は私のほうでやりました。そうしたところ、大学に連絡した私のところに、翌日に事情聴取に来てほしいという申し入れが大学の総務部からありました。翌日5月17日の午前中に本人とお父さんと私とで伺って事情聴取に応じました。これが大学側に事情聴取に応じて事実をご説明した最初でございます。 しかしこれは確認しましたが、部としての聞き取りではないということを明確におっしゃっていました。大学と部は違う団体である、組織であるということで、あくまで大学としてお聞きしたいということでした。この聞き取りを受けて、このままでは、もう1つ申し上げるのを忘れてましたが、この聞き取りの際に私とお父さんから個人としてでも被害選手とそのご家族にぜひ謝罪に行きたいということを再度申し入れました。これは止められても、こちらとしてはこちらの判断で行くことがありますよということを申し上げてあります。しかしこの5月17日の時点で、関学大のほうの記者会見が行われます。そこでやっぱりあくまで監督、コーチへの謝罪を求めるという関学の意向が伝わってきました。それをお聞きしまして、何よりも監督、コーチよりも前に加害選手として当該選手が謝罪すべきではないかという判断をいたしまして、この日の夕方、関学大の窓口のあるディレクターに私のほうで連絡を取って謝罪を受け入れていただきたい、あくまで大学とは別に個人として謝罪したいということを申し上げました。 その後、あしたにでも大丈夫ですよというご連絡をいただいて、翌日本人とご両親が大阪に伺って、被害選手とそのご両親が大阪に伺って、被害選手とそのご両親、それからあとから入られたんですが、関学大チームのディレクターとお会いして謝罪をさせていただきました。約1時間の話だったとお聞きしています。 代理人宛に、大学本部からこの日に、21日に本人から聞き取りをしたいという申し入れがありまして、お受けいたしました。5月20日、規律委員会から最後ヒアリングをしたいと申し出があって、私とお父さんとご本人が行って、詳しい説明をもう一度しました。そして昨日ですが、大学本部から事情聴取を受けております。で、このときもあくまで部としての説明ではないと、部としての聞き取りではないということは確認いたしました。ただ大学の聞き取りの結果は部には伝えますというふうにおっしゃっていたので、どうぞというふうに申し上げています。 このとき私のほうから、部からの聞き取りがないのはおかしいのではないかということを申し上げました。それは5月15日付、関学大に対する回答書と、それから報道機関に対する日大アメフト部からの文書にいずれも、指導者の指導と本人との理解の間に乖離があると書かれていながら、本人に一度も部としての確認がないと。これはおかしいのではないか。そして報道機関宛の5月17日文書には本人への聞き取りを含めて24日までにそれを終えて回答を再度いたしますと書いてあるのに、21日の時点でまだ何もないと。これはおそらく大学、部としての聞き取りをやらないであろうという判断をいたしまして、あえてその日、急遽決めてこの会見を設けさせていただいたという次第です。 以上が経過ですけども、あくまでこの会見はご本人とご両親からの被害選手たち、関係者、被害選手のご両親と関係者、そして関学大チームに対する謝罪を前提とした事実の説明でございます。内容については反則行為についての指示があったということを明確に申し上げるつもりでございます。以上で私からの前提の説明を終わらせていただきます。 【連載】アメフト反則タックル問題で日大選手が会見 全文2へ続く