【浦和】常に胸を張る有言実行のキャプテン。西川周作「僕たちは一つになって前に進む」
9月30日、ホームで2連敗を喫した浦和レッズ。キャプテンの西川周作はリモート会見で姿を見せ、必死に前を向き、ポジティブな姿勢を貫いた。ミスした仲間を責めず、チーム一丸となって戦うことをあらためて口にした。 ボランチで先発し、攻撃を活性化するべく注力した柏木陽介 ■2020年9月30日 J1リーグ第29節(@埼スタ/観衆5,623人) 浦和 0-1 FC東京 得点:(F)永井謙佑
ミスは誰にでも起こるもの(西川)
トーマス・デンのクリアミスからの失点で敗戦。試合後、埼玉スタジアムには重たい空気が流れ、ゴール裏からは拍手だけではなく、叱咤の声も飛んでいた。 今季から浦和レッズのキャプテンを務める西川周作は、厳しい状況のときに決まってリモート会見に姿を見せる。そして、落ち着いた表情で口を開き、必死に前を向く。反省すべきところは反省しながらも、ポジティブな言葉を探す。 「前半からいい形で試合を進めることはできたと思う。自分たちのやろうとしていることは少しずつ出せるようになってきている。いい方向に必ずいける。監督を中心に同じ方向を向いて頑張りたい。僕たちは一つになって前に進んでいきます」 このとき、ふと沖縄キャンプでの決意表明がよみがえった。 「負けても下を向きません。僕の立ち振舞がチームに影響すると思っています。自覚を持たないといけない。そこは意識していきたいです」 ホームで2連敗を喫し、いままさにチームは苦しい状況にある。ただ、先頭に立って引っ張っていくキャプテンの顔には悲壮感はない。常に胸を張り、堂々としている。いつの日か話したとおりだ。 次の日の練習では自然な笑顔を見せ、キャプテンとして、チームにポジティブな雰囲気をもたらしている。所作もさりげない。それが西川のスタイルなのだろう。FC東京戦のあとも、開口一番で味方のミスをかばった。 「クリアミスという形から失点したが、カバーできる選手はいた。僕自身もキーパーとしてシュートをストップしたかった。あれは止めたかった。ミスは誰にでも起こるものです」 うわべだけの言葉ではない。プレー中の表情を見れば、分かるはずだ。これだけ仲間思いのキャプテンがいれば、チームはバラバラにならない。西川にはそう信じさせる説得力がある。 取材◎杉園昌之
サッカーマガジン編集部