武田鉄矢&南こうせつ&さだまさし、ウクライナ虐殺に怒りの“反戦歌”熱唱 デュオのグレープは8年ぶり復活
フォークシンガー・武田鉄矢(72)、南こうせつ(73)、さだまだし(69)らが6日、東京国際フォーラム ホールAで行われた『文化放送開局70周年記念 海援隊・南こうせつ・さだまさし・グレープ セイ!シュン コンサート』に出演。ロシアによるウクライナ侵攻も踏まえ、約5000人を前に反戦歌を響かせた。 【写真】8年ぶり復活! さだまさし&吉田政美の伝説デュオ「グレープ」 かぐや姫時代の反戦歌「あの人の手紙」を選曲した南は、開演前に取材で「きのうときょうのウクライナを見ると、もう人間の良心の度を超えている」と、ロシア軍が行ったとみられる虐殺に強い怒りを表明。さらに「人間ではない。人として生きたいですね」と言うと、さだが「(フォークソングの)多くが反戦歌ですよね」と続けた。 海援隊(武田、千葉和臣、中牟田俊男)のメンバーとして参加した武田は「両手を合わせている」と戦争の終結を願い、昭和の大横綱だった大鵬さんがウクライナの血を受け継ぐことにも言及し、同国と日本との絆を強調。一方で、さだは「日本にいるロシア人を差別するのはやめてほしい」と伝えた。 同コンサートは、今年3月31日に文化放送が開局70周年を迎えるのを記念して、同局『武田鉄矢 今朝の三枚おろし』(月~金 前7:35)のパーソナリティーを務める武田が所属する海援隊をはじめ、往年の深夜番組『セイ!ヤング』などパーソナリティーを務めたさだ、さらに南らが集結。さだと吉田政美のデュオ・グレープも約8年ぶりに復活。 有観客での実施がかない、武田は「(これまで)辛かった。自分の輪郭がにじんでくる感じ。俺って何者なんだろうか? 何のためにいるんだろう?って。ここに何か楽しみを見出さないと、何のために70過ぎまで生きてきたのかわらからない。コロナに逆襲したい」と熱弁。 また、コロナ禍でもコンサートを続けてきたさだは「僕は止まるのが嫌だった」と言い、「音楽はライブでないと伝わらない」とステージに立ち続ける意味を語った。一方、トークも健在で、相棒の吉田は「楽しいのはキミだけ」と苦笑い。また、南は「隣にまさしがいて、鉄矢がいて、夢の世界に入ったよう」と往年を懐しんだ。 ステージでは、南とさだが昨年11月に死去した作詩家・喜多條忠さんが手がけた「神田川」を披露したのをはじめ、海援隊は「贈る言葉」「母に捧げるバラード」「思えば遠くへ来たもんだ」などヒット曲を連発。また、さだはグレープとして「精霊流し」「殺風景」も披露。アンコールでは、オールキャストがそろって「あの素晴らしい愛をもう一度」「翼をください」で平和や愛のメッセージをつむいだ。