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新型コロナで増える失業者…所持金残り7700円の60歳「とにかく働きたい」 静岡県

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静岡朝日テレビ

 これまでの暮らしを一変させた新型コロナ。新型コロナの影響で失業や収入の減少など生活困窮が広がっています。家賃を払えない「緊急事態」に陥る生活困窮者の存在も明らかになっています。

職と住まい失った男性 面接さえ受けられず…

藤田さん(60歳 仮名):「きのう電話したところも、きょうの朝電話が来て断りの電話が入ったし、最近毎日その繰り返し。アルバイトでもパートでもいい。『とにかく働きたい』」  去年12月、体調を崩して警備会社を退職した藤田さん(仮名)。仕事を探す毎日ですが、新型コロナの影響で求人は激減。20社以上に応募しましたが、面接すら受けられない状況です。 藤田さん:「仕事なんか、すぐ見つかると思っていた。コロナという名前を出されただけで話が前に進んでいかないというか…。面接までもたどり着けない」  この日、藤田さんは1週間に1度更新される求人誌を取りに行きました。  藤田さん、求人誌見ながら…。 「全額現金日払いで、寮がある。こういうところに行きたい」  所持金は残り7700円ほど。寮が完備されていて、すぐに収入に結びつくところを条件に探します。 藤田さん:「断られても応募するしかない。どこかしら探して、早く一律10万円の支給がほしい」

生活保護申請も増加 4月以降相談1000件以上

 静岡市の社会福祉協議会では4月以降、新型コロナの影響で、失業した人や収入が減った人からの相談が1000件以上寄せられています。 葵区地域福祉推進センター 桜井康詞さん:「相談件数が軒並み増えている。求人票を見ても求人数が減ってしまい、マッチングが難しくなった」  県によると生活保護の申請件数も増えていますが、その前の段階の支援については対応しきれないのが現実です。

3カ月間居場所と食事を提供「路上生活じゃ、みそ汁飲めない」

 富士市のこの施設では、仕事や家を失い、生活保護の手前にいる人に、原則3カ月間、居場所や食事を無償で提供しています。  先月ここに入居した藤田さん。職場を退職して社員寮を出た後は路上生活を送っていたといいます。 藤田さん、食事をしながら…。 「こういうみそ汁なんかも、路上生活ではまず飲めない。路上生活しているときのことを考えたら本当にありがたい」  11人が共同で暮らすこの施設を運営しているのが「NPO法人POPOLO」です。 NPO法人POPOLO 鈴木和樹事務局長:「私自身も幼少期に生活保護を受けて育っているので、家と食べ物や就職に必要な支援があれば、頑張れるという方に使ってもらいたい」  年間約130人を受け入れているポポロハウス。連日入居を希望する相談が相次ぎ、この日も5件の相談がありました。 鈴木事務局長:「10年やっているが5件は最多。コロナで仕事がないのに寮を追い出された。きょうも家族寮を追い出されたという方なので、もともとコロナの前から生活は苦しかったと思うが、決定打になっている」  入居者の相談にのり、就職活動をサポートするのも特徴です。 鈴木事務局長::「空き部屋も限られているので、居住の支援をどうやっていくかは、これを機に急ピッチでやる必要があると思うし、そのためには、自治体と協力してやっていくしかない」  人々の生活を大きく変えた新型コロナ。元の生活を取り戻すため、藤田さんは不安を抱えながらも前を向いています。 藤田さん:「普通の生活をするって、本当に幸せなんだなと思う。以前はそんなこと気づかなかったけど、過去のことを言っても仕方がないので…、前を向いて進むしかない」  新型コロナの影響が長引き、経済支援が求められる中、誰もが社会から孤立せず暮らせるような対策がますます求められています。