「うつ病で体重は30kg増え、視線恐怖症に」日本初のプラスサイズモデル・桃果愛が経験した過酷な学生時代
日本初の「プラスサイズモデル」としてポジティブにファッションを楽しむ姿勢が共感を呼ぶ桃果愛さん。7年前まで看護師の仕事をこなしながらモデル活動を続けてきた桃果さんですが、看護学生時代はハードな実習からうつ病にかかり、視線恐怖症になったことがありました。(全2回中の1回) 【写真】うつ病の薬の副作用で30kg増え、人生のピーク体重を記録したころ ほか(全15枚)
■小学校に全身ピンクの洋服で登校 ── 子どものころからファッションはお好きだったのですか? 桃果さん:そうですね。幼少期からずっとファッションが大好きで、小学生のころは毎日のコーディネートを自分で考えていました。けっこう奇抜なチョイスで、全身白やピンクの日もありました。母がエステサロンを経営していて、華やかなファッションが好きだったので、影響されている部分はあるかもしれません。全身黒といった洋服はいっさい着ない母でした。
── 大学では看護師の勉強をされていたそうですね。看護師を目指し始めたのはいつごろから? 桃果さん:実は看護師ではなく、臨床心理士になりたかったんです。 臨床心理士になるには大学院まで進学する必要があったので、まず大学ではカウンセリングにも通じる医療の道を学ぼうと看護学科に進みました。自分が幼いころ、扁桃腺が腫れてよく熱を出す子どもだったので、看護師さんに対する憧れも少しあったのだと思います。大学院まで行って臨床心理士になるのが大変だったとしても、看護師なら手に職がつけられるから生活に困らないだろうという気持ちもありました。
── 手に職をつけたほうがいいというのはお母さんからのアドバイスですか? 桃果さん:そうですね。私は母子家庭で育ったのですが、子育てしながらエステサロンを経営し始めたころはすごく大変だったと母から聞いていました。なので看護師のように手に職があったほうが将来的に困らないだろうという気持ちはあったようです。母は「自分の人生だから自分の好きなように生きなさい」という人でした。「勉強しなさい」と言われたことはほとんどなくて、人とのコミュニケーションや関係性を大切にしなさいという教育方針でした。