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快進撃のJ2北九州 新型コロナがもたらした、急成長のきっかけ

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西日本新聞

 サッカーJ2に今季昇格したギラヴァンツ北九州が、リーグ2位(5日現在)と快進撃を続けている。2年前にJ3最下位に沈んだチームがなぜ急成長したのか-。一つは、昨季から取り組む体力強化。もう一つは、新型コロナウイルスの感染拡大による約4カ月間のリーグ中断にあるという。サポーターからは早くも「悲願のJ1初昇格へ」と期待の声が上がっている。 【表】ギラヴァンツ北九州のJリーグでの最近の成績  「ゴール前でうまく力を抜けるようになった」。リーグ2位の9得点を挙げるFWディサロ燦(あきら)シルバーノ選手(24)は、中断期間に自宅近くの公園で毎晩壁当てをした。ゆるく蹴ったり、跳ね返ってきたボールを直接蹴ったり、試合をイメージしながら感覚を体に覚えさせた。昨季は途中出場が多かったが、今季はエースストライカーだ。  「当たり前にサッカーができる環境のありがたさが身に染みた」。ディサロ選手は、個人練習の期間が長かったことが成長の要因と考える。他のチームも事情は同じだが、ギラヴァンツは、本拠の北九州市が全国でも早くに新型コロナの「第2波」に見舞われ、特にその思いが強いという。  感染防止のため少人数で行った練習では、コーチ陣が選手を見る機会が増えて細かな弱点や癖まで指導できた。会話も増え、小林伸二監督(60)が重視するコミュニケーション力も高まった。平均年齢24・27歳とJ2で3番目に若い選手の一体感も高まり、ディサロ選手は「チーム全体がいきいきしていて、動きも積極的になった」と話す。  チームは「前後半90分間、足を止めない」を合言葉に、練習の軸を体力強化に置く。2月の開幕戦、第2戦となる6月の再開初戦も敗れたものの、小林監督は「自分たちの戦い方が通用すると、選手に自信が生まれていた」と明かす。  3戦目以降は九州J2勢初となる9連勝を含む11勝2敗2分けと、首位V・ファーレン長崎を勝ち点差2で追う。サポーターの同市八幡西区の会社員舟津大喜さん(34)は「選手の自信が伝わり、見ていて楽しい。ここまできたらJ1昇格しかない」と期待する。  ただ、過去4チームをJ1へ引き上げ「昇格請負人」の異名を持つ小林監督は「連勝が止まってからが正念場」と慎重だ。リーグ後半は対戦が2度目となり、相手も研究を重ねる。チームでディサロ選手に次ぐ6得点を挙げるFW町野修斗選手(20)は「苦しい状況で点を取れてこそ本物。負けた後に自分たちがどう修正できるか、今から楽しみだ」と熱い。 (壇知里)

西日本新聞社

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