【相撲】相撲編集部が選ぶ11月場所2日目の一番
照ノ富士(上手投げ)朝乃山
2日目は結びの一番で好取組が組まれた。個人的に優勝候補と見ている2人、大関朝乃山と小結照ノ富士が早くも対戦。 朝乃山は照ノ富士が幕内に戻ってきてから初対戦し連敗中。7月は優勝を争う終盤に当たって、右四つがっぷりから照ノ富士が朝乃山の上手を切って寄り切り、9月は3日目に対戦し、朝乃山がモロ差しから前に出たものの、左上手投げで裏返しにされている。 前回の対戦後、「上手を取られたくなくて、腰が引けていた」と反省した朝乃山。今回はどんな立ち合いを見せるのか。 軍配が返ると、照ノ富士が踏み込みよく左上手をガッチリ。朝乃山は左手を伸ばすも廻しに届かない。照ノ富士の強烈な引きつけに朝乃山の右差し手も殺されて使えず、右差し手を返されて上体が起きたところを左上手投げで土俵に叩きつけられた。 朝乃山はこれで照ノ富士に3連敗。右の相四つだけに、自分が十分の体勢に持ち込もうとすると相手も十分になってしまう。やはり、左上手だけは取らせてはいけない。朝乃山は相当悔しかったのか、NHKの取材、リモート取材も断って無言を貫いた。 連勝スタートを切った照ノ富士は、「思い切ってやろうと思っていた。上手が取れたので前に攻めていった。投げがうまく決まってよかった」と語る。3年ぶりに三役に戻り、「ここから3場所が大事だと思っている」と気を引き締める。 「やっぱり、元の地位(大関)に戻りたいので。それを信じて土俵に上がっている。応援してくれる人のためにも頑張りたい」と最大の目標は大関復帰。今日の相撲を見る限り、どちらが大関かという内容で、終盤までヒザの状態が持つようならば、大関返り咲きも夢ではないだろう。 文=山口亜土
相撲編集部