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ヴァージル・アブローがデザインした故ポップ・スモークのアルバム・ジャケットがお蔵入りしたのはなぜ!

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GQ JAPAN

2020年7月3日、ラッパーのポップ・スモーク(Pop Smoke)の遺作でありデビューアルバムとなる『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』が発売された。生前のポップの依頼を受けてヴァージル・アブローはそのアルバム・ジャケットをデザインしたのだが、思わぬ波瀾が待ち受けていた。米版「GQ」ドット・コムのカム・ウルフによる記事をもとに紹介する。まとめ:篠原泰之 @GQ 【写真を見る】ヴァージル・アブローがデザインした故ポップ・スモークのアルバム・ジャケットがお蔵入りしたのはなぜ!

死後も絶大な人気を誇るラッパー

2020年2月19日、米ニューヨーク、ブルックリン出身のラッパー、ポップ・スモークがロサンゼルスの自宅で強盗に押し入られ、銃弾に命を落とした。享年20歳だった。ポップ・スモーク(以下ポップ)といえば、今年2月に発表したミックステープ『ミート・ザ・ウー・2』がビルボードチャートにトップ10入りしたり、楽曲「ディオール」の歌詞が今年6月の「ブラック・ライヴズ・マター」運動のデモ参加者によってシュプレヒコールとして引用されたり、と、巨大なファンベースを獲得し、聴く者の心を奮い立たせたラッパーだ。

そのポップの死後に編まれたアルバムが7月3日発売の『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』。ポップは生前、親しくしていたヴァージルといろいろな分野でコラボレーションすることを計画していた、とされる。それを知っていたポップのマネージャーのスティーヴン・ヴィクターは、このアルバム・ジャケットのアートワークをヴァージルに依頼、それを引き受けたヴァージルは、完成するとそのデザインを自身のインスタグラムに投稿した。6月のことである。ところが、ポップのファンの多くがそのアートワークに即座に不満を表明、ジャケット・デザインのやり直しを求める声がソーシャル・メディア上で急速に拡散し、その盛り上がりを受けて、ポップのマネージャーは、インスタグラムに「ポップが生きていれば、彼はファンの声に耳を傾けるだろう」と投稿した(現在は削除済み)。 ヴァージル・アブローが投稿したインスタグラム(こちらも現在は削除済み)によれば、彼は、今年1月に開催されたパリ・コレクションでの、オフ-ホワイト c/oヴァージル アブローTMのショーにポップを連れていったし、じっさい、ポップのマネージャー、スティーヴン・ヴィクターも、ヴァージルによるアルバム・ジャケットのデザインが上がったときには、天国のポップに向けて、「きみはヴァージルによるアルバム・ジャケットのデザインとクリエイティブ面での指揮を望んでいましたね。あなたに会えなくて寂しいです」とインスタグラムに綴っている。 ヴァージルによれば、アルバムのデザインはポップと交わした会話から発想したという。「ポップが歩んできた物語は、彼が育ったブルックリンのコンクリートの地面から生えたバラの花とそのトゲのようだったから」と、述べている。そうして出来たのが、有刺鉄線とメタリックなバラの花に囲まれたポップの写真からなるジャケットだった。

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