マイナンバーカード取得の75歳以上、路線バス無料に/むつ、10月開始目指す
青森県むつ市は2021年度、75歳以上でマイナンバー(個人番号)カードを取得している市民を対象に、市内の路線バス運賃を無料化する事業を行う方針を固めた。15日、市交通政策課の担当者が取材に答えた。10月の開始を目指す。近く発表する21年度一般会計当初予算案に、関連経費約1300万円を計上する見込み。 申請に基づき、無料乗車証を発行する。無料化の対象となるのは、市内を運行する4事業者の路線バスと、大畑地区の予約制乗り合いタクシー。むつ市外にまたがる路線の場合は、市内分の運賃のみが無料となる。市によると、市内の75歳以上の高齢者の人口は約9千人。 事業を通じて、高齢者の生活支援と、人口減に伴い利用が伸び悩んでいる公共交通の利用促進を図る。 市交通政策課の担当者は「高齢者や交通事業者への支援を通じて、暮らしやすいむつ市になる仕組みにしていきたい」と話した。 現在実施している高齢者への公共交通利用支援策には、下北5市町村の連携により、70歳以上の運転免許返納者に対して、バスの切符や定期券の購入費用を助成(上限5千円)する制度がある。